古森病院@福岡市博多区です。
最近の新型コロナウイルス感染症関連の話題を提供します。
①今月初めから 福岡市内の秘密の場所(笑)で 開業医の判断で
新型コロナウイルス感染症が疑われる患者さんのPCR検査を行えるようになりました。
もっとも入院適応は対象にならず、また医療機関や介護機関の職員が予防的に
調べたいというのもダメですので、そう大きく運用は変わらないと
思われます。軽症者でもやもやしている人は 福音になるのかもしれません。。
ちょうど現在のインフルエンザウイルスがキットで判定が付けば 出停、治療に進むように
隔離に進むという感じなのかな・・。ちなみに隔離になったら
行き先によっては差し入れもダメ、隔離施設に
連れていかれる前に「ちょっとコンビニに寄ってください」もダメですので、
事前にいろいろ買い込んでおかないと ちょっとつらい隔離生活になると思います。
ちなみに医者なら誰でも知っている常識なのですが
PCRは原因ウイルス遺伝子を効率よく増幅して行う検査法なので
生きているウイルスと死んでいるウイルスの区別はつきません。
その辺ってどうしてどなたも触れないのでしょう。。。?
②積極的疫学調査における濃厚接触者の定義が変更になっています。(4月20日から)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9582-2019-ncov-02-qa.html
濃厚接触者は 発症者と発症前2日以内に 1メートル以内 15分以上接触した人
ということになりました。
これによって 行政検査の対象になるかどうかが分かれます。
③欧米の医学者らが運営する新型コロナウイルスのゲノムに関する専門サイト ネクストストレイン
でみる、新型コロナウイルスの変異の推移
https://nextstrain.org/ncov/global?dmax=2020-04-17&dmin=2019-12-10
ウイルスが変異しながら あちこちに散らばっていくのが時系列で見れて
興味深いです。
参考まで・・。
*************************************************
福井新聞の記事より
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1083709
福井の新型コロナは「欧州系」か
中国・武漢ウイルス株から変異の株
2020年5月11日 午後5時10分
新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
福井県内で検出された新型コロナウイルス株のうちゲノム(全遺伝情報)解析が終わった66人分は、ほぼ同じ“系統”と判明したことが5月10日までに、福井県への取材で分かった。県は国立感染症研究所(感染研)から詳細な情報提供を受けており、66人分のゲノム配列はいずれも、欧州で流行しているウイルス株を基点にしたものとみられるという。
感染研は、県衛生環境研究センター(福井市)から提供された66人分を含む国内の562人分の陽性検体を集めてゲノム解析し、海外で登録されている4511人分のデータと比較した。4月下旬に発表した研究結果では、1~2月に中国・武漢から持ち込まれた第1波の封じ込めに成功した一方、欧米経由の第2波が国内に拡散したと指摘。武漢株から変異し、欧州で流行しているウイルス株が、3月中旬までに日本国内に流入したとみている。
県は感染研から「単一の遺伝子型を示すウイルス株が、福井県内でクラスター(感染者集団)を形成した」と詳細な情報提供を受けたという。県保健予防課によると、県内66人分のゲノム配列はいずれも欧州で流行しているウイルス株を基点としたもので、「国内第2波の典型例とみられる」としている。
同課は「クラスター対策で感染経路を追っていく手法が、県内では有効だったことがゲノム解析からも裏付けられる」と分析する。一方で今後、異なる“系統”のウイルス株が県内で見つかれば、これまでのクラスターとは別の経路で入ってきたことになり、次の感染の波が広がる恐れがあると指摘。「引き続き警戒が必要」としている。ほかの検体も感染研で順次、ゲノム解析が進められる。
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④介護施設などにおける新型コロナウイルス感染症による死亡者
https://ovo.kyodo.co.jp/covid19/a-1448287
他人事ではないです・・・
⑤新型コロナウイルス感染症患者の退院基準について
2月にも一回改正されています。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院及び就業制限の取扱いについて(一部改正)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000597947.pdf
4月2日改正後
https://www.mhlw.go.jp/content/000618523.pdf
6月24日追記 6月12日付通知 更に基準緩和 ようやく退院基準の一部から
隔離後のPCR再検の要件が無くなる。(早く退院したい人は 必要ですが。。)
https://www.mhlw.go.jp/content/000639691.pdf
⑥ COVID-19 重症患者状況 日本COVID-19対策ECMOnet集計
日本呼吸療法医学会、日本救急医学会、日本集中治療医学会の3学会合同 日本COVID-19対策ECMOnetが
全国の集中医療を行っている医療機関の協力を得て、人工呼吸器使用に至った重症患者さんの統計を公開しています。データ使用の際は 3学会のいずれかの事務局へとのことです。
https://covid19.jsicm.org/
https://komori-hp.cloud-line.com/
最近の新型コロナウイルス感染症関連の話題を提供します。
①今月初めから 福岡市内の秘密の場所(笑)で 開業医の判断で
新型コロナウイルス感染症が疑われる患者さんのPCR検査を行えるようになりました。
もっとも入院適応は対象にならず、また医療機関や介護機関の職員が予防的に
調べたいというのもダメですので、そう大きく運用は変わらないと
思われます。軽症者でもやもやしている人は 福音になるのかもしれません。。
ちょうど現在のインフルエンザウイルスがキットで判定が付けば 出停、治療に進むように
隔離に進むという感じなのかな・・。ちなみに隔離になったら
行き先によっては差し入れもダメ、隔離施設に
連れていかれる前に「ちょっとコンビニに寄ってください」もダメですので、
事前にいろいろ買い込んでおかないと ちょっとつらい隔離生活になると思います。
ちなみに医者なら誰でも知っている常識なのですが
PCRは原因ウイルス遺伝子を効率よく増幅して行う検査法なので
生きているウイルスと死んでいるウイルスの区別はつきません。
その辺ってどうしてどなたも触れないのでしょう。。。?
②積極的疫学調査における濃厚接触者の定義が変更になっています。(4月20日から)
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9357-2019-ncov-02.html
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9582-2019-ncov-02-qa.html
濃厚接触者は 発症者と発症前2日以内に 1メートル以内 15分以上接触した人
ということになりました。
これによって 行政検査の対象になるかどうかが分かれます。
③欧米の医学者らが運営する新型コロナウイルスのゲノムに関する専門サイト ネクストストレイン
でみる、新型コロナウイルスの変異の推移
https://nextstrain.org/ncov/global?dmax=2020-04-17&dmin=2019-12-10
ウイルスが変異しながら あちこちに散らばっていくのが時系列で見れて
興味深いです。
参考まで・・。
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福井新聞の記事より
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1083709
福井の新型コロナは「欧州系」か
中国・武漢ウイルス株から変異の株
2020年5月11日 午後5時10分
新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真(国立感染症研究所提供)
福井県内で検出された新型コロナウイルス株のうちゲノム(全遺伝情報)解析が終わった66人分は、ほぼ同じ“系統”と判明したことが5月10日までに、福井県への取材で分かった。県は国立感染症研究所(感染研)から詳細な情報提供を受けており、66人分のゲノム配列はいずれも、欧州で流行しているウイルス株を基点にしたものとみられるという。
感染研は、県衛生環境研究センター(福井市)から提供された66人分を含む国内の562人分の陽性検体を集めてゲノム解析し、海外で登録されている4511人分のデータと比較した。4月下旬に発表した研究結果では、1~2月に中国・武漢から持ち込まれた第1波の封じ込めに成功した一方、欧米経由の第2波が国内に拡散したと指摘。武漢株から変異し、欧州で流行しているウイルス株が、3月中旬までに日本国内に流入したとみている。
県は感染研から「単一の遺伝子型を示すウイルス株が、福井県内でクラスター(感染者集団)を形成した」と詳細な情報提供を受けたという。県保健予防課によると、県内66人分のゲノム配列はいずれも欧州で流行しているウイルス株を基点としたもので、「国内第2波の典型例とみられる」としている。
同課は「クラスター対策で感染経路を追っていく手法が、県内では有効だったことがゲノム解析からも裏付けられる」と分析する。一方で今後、異なる“系統”のウイルス株が県内で見つかれば、これまでのクラスターとは別の経路で入ってきたことになり、次の感染の波が広がる恐れがあると指摘。「引き続き警戒が必要」としている。ほかの検体も感染研で順次、ゲノム解析が進められる。
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④介護施設などにおける新型コロナウイルス感染症による死亡者
https://ovo.kyodo.co.jp/covid19/a-1448287
他人事ではないです・・・
⑤新型コロナウイルス感染症患者の退院基準について
2月にも一回改正されています。
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院及び就業制限の取扱いについて(一部改正)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000597947.pdf
4月2日改正後
https://www.mhlw.go.jp/content/000618523.pdf
6月24日追記 6月12日付通知 更に基準緩和 ようやく退院基準の一部から
隔離後のPCR再検の要件が無くなる。(早く退院したい人は 必要ですが。。)
https://www.mhlw.go.jp/content/000639691.pdf
⑥ COVID-19 重症患者状況 日本COVID-19対策ECMOnet集計
日本呼吸療法医学会、日本救急医学会、日本集中治療医学会の3学会合同 日本COVID-19対策ECMOnetが
全国の集中医療を行っている医療機関の協力を得て、人工呼吸器使用に至った重症患者さんの統計を公開しています。データ使用の際は 3学会のいずれかの事務局へとのことです。
https://covid19.jsicm.org/
https://komori-hp.cloud-line.com/