ホソバハラアカアオシャク。
①腹の背側が赤っぽい。
②縁毛はまだら模様にならない。
③翅の幅はハラアカアオシャクより狭い。
④横脈紋はない。
⑤外横線は波打ち、うっすらと褐色に縁取られる。
腹の背中が赤っぽく(黄色~褐色~赤色)なるアオシャク亜科には、いくつかありますが。
縁毛がまだら模様になっていないので、ヘリグロヒメアオシャクやキバラヒメアオシャクは除外。
残る候補は、①ハラアカアオシャク②ホソバハラアカアオシャク③ウスハラアカアオシャク④コウスアオシャクの四種。
それぞれの特徴などを列記すると・・・
①ハラアカアオシャク
・翅は一番幅広い(丸みを帯びる)
・細長の横脈紋が一番明瞭
・横線の細かい波が一番強い
・外横線内側の褐色調の縁取りは、あまり顕著ではない
・幼虫の食草:クリ、リンゴ
②ホソバハラアカアオシャク
・後翅の合わせ目のすぐ上、クリーム色の腹に赤い飾毛がある
・幼虫の食草:クリ、コウゾ、モモ、ヤマハギ、ソメイヨシノ
③ウスハラアカアオシャク
・地色は明るく、翅が薄い印象
・外横線の内側は、濃緑色~赤褐色に縁取られる
・腹部背面の赤色帯の発達も、一般に近似種よりもやや弱い
・成虫の発生時期は5~6月
・幼虫の食草:オトコヨモギ
④コウスアオシャク
・外横線はほとんど真っ直ぐ
・触角に櫛歯なし
・幼虫の食草:アキノキリンソウ、クサフジ
④のコウスアオシャクは、外横線がほとんど真っ直ぐということで、除外しても良かろうと思う。
食草のアキノキリンソウはともかく、クサフジは近くで咲いているのを見たことがない。
③のウスハラアカアオシャクについて。
この個体も外横線の内側がうっすらと縁取られているが。
出現時期が5~6月とのことで、8月末にこんなに新鮮な個体がいるとは思えないので除外。
残るは①と②。
②ホソバハラアカアオシャクの「後翅の合わせ目」とはどこを意味するのか?
食草は幅広く、周辺にも豊富にある。
最も普通に見られるのがこの種だろう。
①翅は最も幅広いというが、資料が少なすぎて比較できない。
外横線の縁取りについては、この個体もごく微かなので、当てはまりそうではある。
食草もリンゴはないが、クリなら辛うじてありそうではある。
しかし、「細長の横脈紋」が見当たらないので、除外。
消去法で、②ホソバハラアカアオシャクとしました。
分類:チョウ目シャクガ科アオシャク亜科
翅を広げた長さ:♂16~20mm、♀18~22mm
前翅の長さ:9~13mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:5~6月、8~9月(年2化)
幼虫で冬越し?
エサ:成虫・・・花の蜜
幼虫・・・イタドリの雄花や葉、クリ、ヤマハギ、コウゾ、ヒメコウゾ、ソメイヨシノ、モモなどの葉、アキニレの雄花や翼果
その他:♂は、腹部背面の白い腹の上に、赤い飾毛がある。
♀は腹部背面の中央に白点が並ぶ。
触角は♂が両櫛歯状、♀は糸状。
縁毛に斑模様がない。
前翅は、ハラアカアオシャクよりも幅が狭い。
外横線は内側が赤褐色で縁取られ、ウスハラアカアオシャクより屈曲する。
同属他種との違いは上記参照。
ハラアカアオシャクやウスハラアカアオシャクよりも、一回り小さい。
一般に第1化は第2化より大型。
普通種で個体数も多い。
樹林と林縁、草原、公園などで見られ、やや開けた環境を好む。
夜行性で灯火に飛来することも多い。
参考:茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
かのんの樹木図鑑
北茨城周辺の生き物
YAMKEN明石の蛾達
①腹の背側が赤っぽい。
②縁毛はまだら模様にならない。
③翅の幅はハラアカアオシャクより狭い。
④横脈紋はない。
⑤外横線は波打ち、うっすらと褐色に縁取られる。
腹の背中が赤っぽく(黄色~褐色~赤色)なるアオシャク亜科には、いくつかありますが。
縁毛がまだら模様になっていないので、ヘリグロヒメアオシャクやキバラヒメアオシャクは除外。
残る候補は、①ハラアカアオシャク②ホソバハラアカアオシャク③ウスハラアカアオシャク④コウスアオシャクの四種。
それぞれの特徴などを列記すると・・・
①ハラアカアオシャク
・翅は一番幅広い(丸みを帯びる)
・細長の横脈紋が一番明瞭
・横線の細かい波が一番強い
・外横線内側の褐色調の縁取りは、あまり顕著ではない
・幼虫の食草:クリ、リンゴ
②ホソバハラアカアオシャク
・後翅の合わせ目のすぐ上、クリーム色の腹に赤い飾毛がある
・幼虫の食草:クリ、コウゾ、モモ、ヤマハギ、ソメイヨシノ
③ウスハラアカアオシャク
・地色は明るく、翅が薄い印象
・外横線の内側は、濃緑色~赤褐色に縁取られる
・腹部背面の赤色帯の発達も、一般に近似種よりもやや弱い
・成虫の発生時期は5~6月
・幼虫の食草:オトコヨモギ
④コウスアオシャク
・外横線はほとんど真っ直ぐ
・触角に櫛歯なし
・幼虫の食草:アキノキリンソウ、クサフジ
④のコウスアオシャクは、外横線がほとんど真っ直ぐということで、除外しても良かろうと思う。
食草のアキノキリンソウはともかく、クサフジは近くで咲いているのを見たことがない。
③のウスハラアカアオシャクについて。
この個体も外横線の内側がうっすらと縁取られているが。
出現時期が5~6月とのことで、8月末にこんなに新鮮な個体がいるとは思えないので除外。
残るは①と②。
②ホソバハラアカアオシャクの「後翅の合わせ目」とはどこを意味するのか?
食草は幅広く、周辺にも豊富にある。
最も普通に見られるのがこの種だろう。
①翅は最も幅広いというが、資料が少なすぎて比較できない。
外横線の縁取りについては、この個体もごく微かなので、当てはまりそうではある。
食草もリンゴはないが、クリなら辛うじてありそうではある。
しかし、「細長の横脈紋」が見当たらないので、除外。
消去法で、②ホソバハラアカアオシャクとしました。
分類:チョウ目シャクガ科アオシャク亜科
翅を広げた長さ:♂16~20mm、♀18~22mm
前翅の長さ:9~13mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:5~6月、8~9月(年2化)
幼虫で冬越し?
エサ:成虫・・・花の蜜
幼虫・・・イタドリの雄花や葉、クリ、ヤマハギ、コウゾ、ヒメコウゾ、ソメイヨシノ、モモなどの葉、アキニレの雄花や翼果
その他:♂は、腹部背面の白い腹の上に、赤い飾毛がある。
♀は腹部背面の中央に白点が並ぶ。
触角は♂が両櫛歯状、♀は糸状。
縁毛に斑模様がない。
前翅は、ハラアカアオシャクよりも幅が狭い。
外横線は内側が赤褐色で縁取られ、ウスハラアカアオシャクより屈曲する。
同属他種との違いは上記参照。
ハラアカアオシャクやウスハラアカアオシャクよりも、一回り小さい。
一般に第1化は第2化より大型。
普通種で個体数も多い。
樹林と林縁、草原、公園などで見られ、やや開けた環境を好む。
夜行性で灯火に飛来することも多い。
参考:茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
かのんの樹木図鑑
北茨城周辺の生き物
YAMKEN明石の蛾達
灯りに来た時でもないと、居ても気づかないかも知れませんね。