辛坊治郎氏のデマでした~ 国会議事録を検証しました。
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【辛坊治郎氏が放送でデマを語る】
高市早苗が「電波停止」に言及したというので批判されているが、辛坊治郎氏によればこんなのは高市早苗のせいじゃないそうだ。
答弁をこしらえるのは役人だからという。
民主党時代も同じ答弁をしていたそうだ。
◆コメント引用
「で、民主党時代に、じゃあ放送法第四条がおかしいからやめるって言ったのかとか、違う答弁をしたのかっていうと、そんなことはない。おんなじ官僚答弁で、その前の増田さんが・・・増田寛也さん?が総務相をやってるときもおんなじ答弁。民主党政権時代に平野さんもおんなじ答弁。今回高市さんもおんなじ答弁。」
引用ここまで
辛坊治郎氏と言えば影響力の大きな評論家だ。
民主党(民進党)を舌鋒鋭く攻撃するその手腕はさすがにプロだと感心する。
公共の電波を使って全くのデタラメを語るはずがないと、誰もが思っている。
しかしこれは根も葉もないデマだったのだ。
◆民主党の総務大臣と名指しした相手2人。
1人は総務大臣ではなく、もう一人は自民党政権の総務大臣だった
辛坊治郎氏によればその答弁は「平野総務大臣」のときと「増田寛也総務大臣」のときの2回だという。
民主党の大臣で「平野」といえば平野博文氏しかいない。
調べると、おやおや?
平野博文氏は一度も総務大臣になったことがないのだ。
民主党政権の総務大臣は4人いた。
原口一博氏、片山善博、川端達夫氏、樽床伸二氏だ。
増田寛也氏に至っては、民主党に在籍したことすらない。
ま、話をはしょったのかも知れないと好意的に解釈しておこう。
増田寛也氏は第一次安倍政権で総務大臣を務めていた。
2007年8月27日から2008年9月24日までだ。
国会議事録で調べると、在任中に、放送法について答弁した回数は19回。
安倍政権だから色々と物議をかもすような行政指導をしているが、さすがに電波停止というような強権措置を口にしたことは一度もなかった。
◆民主党政権は「電波停止命令」を否定していた。
では民主党政権時代にはどんな答弁がなされていたのか。
「電波停止」という答弁はゼロ。
「行政指導」に関する答弁は5回だった。
2010年3月18日に、つぎのように「電波停止命令」を否定する質疑応答があったので上げておく。
○又市征治君
大臣にもう一点、放送の関係、一問だけ今日はお聞きしておきたいと思います。
番組準則は自主性にゆだねた規定であって、行政権力がこれを使って電波法七十六条の電波の停止とか、またそれを脅しに使っての行政指導などを許すような規定であってはもうこれはもちろんならない、そういうことだと思いますが、この点について改正の大前提として御確認いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(原口一博君)
まさに又市委員おっしゃるとおりだと考えております。
電波法第七十六条、無線局の運用の停止の命令は、これは行政手続法の規定に基づき、相手の任意の協力により再発防止を促す目的で実施するものでございます。これまで放送局に処分を実施した例はございません。
また、三条についても同じでございまして、(中略)。私たちは、今言論のとりでということで、どんな権力からも表現の自由、報道の自由、放送の自由を守ろうということでやっていますが(後略)
「電波停止」を肯定するどころか、否定している。
命令と書いてあっても命令ではなく任意の協力を得て行うものだと述べている。
放送は言論のとりでだとして、自由を守ると答弁している。
高市発言と正反対ではないか。
誰も調べないと思ってか、高名な評論家がデタラメを語り、電波に乗せる。
こんな有名人の発言さえ信用できない。
全部裏取りをしなくてはならないのか?
やってられるか、そんなこと。
ふざけた話だが、こんなことをやってても、保守だったら飯が食えるのだ。
これは一例に過ぎない。
こんなデタラメが電波に乗ってゴマンと世間に流布され、安倍政権を支えることになっているのだ。
こんなこと本当に終わらせないと、この国はいつか自滅してしまうだろう。