議長の辞表提出を巡って一時は混乱も最終的には投票で新正副議長が決まる
紳士協定の任期2年を受けて、日高川町臨時議会は13日に開会して正副議長選を行い、山本啓司氏(58)=和佐、3期=が議長に初当選した。山本啓司氏の支持派と反支持派が水面下で激しく動いたが、最終的には保守系議員6人をまとめた山本氏が7票を獲得し、反支持票は熊谷重美前議長3票と吉本賢次氏2票に分かれた。副議長には前回2票差で敗れた入口誠氏(61)=平川、4期=が8票を得て初当選した。
最も若手の山本啓氏と最年長の吉本氏らを支持するグループによる争いが水面下で進む中、一部議員から声があった新型コロナウイルス渦の世情と議会の分裂に配慮して熊谷重美前議長が、紳士協定による辞表提出を見送る考えを全員協議会で提案。開会予定の午前9時から協議が行われたが、当日の提案に反発する議員が出たため、熊谷前議長は「辞表を提出しないことで逆に混乱するのは申し訳ない」と辞職願を提出。約1時間遅れで議長選が行われた。
4年前、6年前と同様に保守系が分裂し、事前には山本啓氏と吉本氏が5票ずつを確保する情勢で、残る2人の保守系議員の動向が注目された。両陣営の優劣が二転三転する情報が流れたが、最終的には保守系の7人が山本啓氏に投票したとみられ、山本啓氏が初当選。山本啓氏は「議長の重責を担わせて頂き、その重たさに気が引き締まる思い。執行部と議会がワンチーム一丸となって、住民の生命と財産を守り、福祉の向上に全力で取り組むよう粉骨砕身頑張らせていただく」と話した。
山本啓司氏略歴 平成22年5月に町議初当選、連続3期目。平成26年から副議長を務めた。御坊市日高川町中学校組合議会議長、総務文教常任委員長など歴任。
伊奈禎胤副議長の辞表提出に伴う副議長選では、入口氏が8票、伊奈氏3票、堀江氏1票で入口氏が初当選。入口氏は「議長を助け、議会運営がスムーズに運べるよう、町民のために少しでも役に立てるよう努力したい」と話した。
入口誠氏略歴 平成21年5月の町議補欠選で初当選し、連続4期目。議会広報特別委員会、文教厚生、産建厚生両常任委員長など歴任。
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