☕コーヒーブレイク

時が過ぎていく。
ときには、その日の風まかせ。
ほっとひと息しませんか。

日本語大賞作品より、「おとうさん、やさしいうそをありがとう」

2022-12-20 08:46:58 | 日記
「お父さんはちょっと遠いところで仕事をすることになったから、お母さんと元気に過ごしてね」。
父親は2歳の息子に話しかけた。まだ幼かった男の子は覚えていないが、母親のスマホに録画されていた
▼後に動画を見た男の子の心に、その言葉は響いた。実はうそだったから。白血病だと分かった父親が、
入院した当日に息子に残した言葉だった。1週間後、父親は帰らぬ人に-

▼日本語検定委員会が昨年募集した第12回日本語大賞で最優秀賞を受賞した茨城県古河市の小学生、
佐藤亘紀(こうき)君(7)の作品「おとうさんにもらったやさしいうそ」から。

<おとうさんは、あえないあいだにぼくがかなしまないように、わざとうそをつきました>
▼亘紀君は亡き父に伝えたいことがある。<おとうさん、うそがばれてるよ! 
だってまわりにびょういんのどうぐがあるし、おとうさんがよこになっているし、
めからなみだがちょっとだけでているし、こえがさびしそうだから>
▼でも、亘紀君はだまされたふりを続けようと思っている。
<おとうさんがやさしいうそをついてくれたおかげで、ぼくのこころはつよくなれています。
これからもおとうさんのことばをまもっておかあさんとげんきにすごしたいです。...

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