朝からけっこう雨が降って寒かった2月のとある土曜日。
いつもなら8時には「トイレ、トイレ」とうるさいくうたも、雨のせいか朝寝坊です。
ぽん父と8時半過ぎにおりてきたものの、雨が嫌なのか、お散歩の準備をするぽん父をぼーっと眺めてるだけで、連れ出しても玄関先でチッチだけしてすぐに家に戻ってきてしまいました。
この日ぽん父は10時から町会の会合があり、9時半過ぎに出かけると言うので、雨も上がったようですし、くうたのお散歩も兼ねて町会の会館までいっしょに送りに行きました。
みんないっしょのお散歩でくうたの足取りも軽く、リードを持ってるぽん母ではなく、ぽん父の顔を見上げて嬉しそうです。
会館は国道の先のいつも渡る月見橋の次の橋のたもとにあります。
月見橋を渡ったあたりで、くうたはぷっぷ~の我慢の限界。畑のほうに行こうとするのでそこで「じゃあね~」とぽん父と別れました。
安心安全な場所でぷっぷ~を済ませたくうたは、ホッとして辺りを見るとぽん父がいません。
「父ちゃんどこ~?」と川沿いの遊歩道のほうを見ても、すでにぽん父の影すらありません。
まだ時間が早かったので「父ちゃんのところ行く?」と言っても、会館のあるあたりはくうたは怖くて近寄れないんで、きゅ~ん、きゅ~んと鼻なきしながら途方にくれています。
「父ちゃんお仕事だから、お散歩しようよ」と言って戻っても、月見橋の上で会館のほうをじーっと眺めてるだけで、頑として動きません。
しかたなくいっしょに待ってるうちに、また雨が降り出してきました。
「風邪ひいちゃうから、お家でご飯食べて待ってようね」とうながすと、やっと歩き出したんですが、5m行っては振り返り、10m行っては立ち止まりで、いつもなら5分かからず行ける月見橋までのお散歩なのに、帰って来てみたら1時間もかかってしまいました。
そして家に帰ってきても、ず~~~とこの状態。
ご飯を食べてる途中も気になって、たびたび振り返ります。
それでもご飯は完食したものの
30分後、1時間後も
こうしてぽん父の帰りを待っていました。
こ~~んなに一途に健気に待ってたくせして、12時半過ぎに帰宅したぽん父への熱烈歓迎はあっさりしたもので、2~3回頭をなでてもらったらさっさと犬小屋に入って丸くなってました。
だけどその晩。
ぽん父の座布団の横のせま~い隙間で、ぴったりくっついて寝ているくうたでした。