隠しているわけではありませんが、ボクは信仰の篤いクリスチャン(自称)。8月のお盆休みは何食わぬ顔で出勤しますが、その代わりクリスマスにはきちんと休むことを肝に命じております・・・。という言い訳はさておき、日の並びが休みやすかったので、イブの昼間は映画三昧しました。駅ビルのツリーもこのとおり、祝福してくれています。
今回どうしても見たかったのが”何度でも見たい50本”シリーズの『薔薇の名前』。碩学のウンベルト・エコーが書いた原作は難しすぎるので、まずは映画で慣らそうという魂胆です。中世イタリアのベネディクト会修道院が舞台で、これほどクリスマスにふさわしい映画はありませんでした。キリスト教と笑いというのが大きなテーマですが、笑いを禁じているはずの修道士たちが滑稽すぎて、けっこうニヤニヤできます。大好きな「アマデウス」でサリエリ役をしたエイブラハムさんが、世にも恐ろしいバチカンの異端諮問官で登場し、いい味出してました。いろんな意味で、ボクにとっては凄くためになる映画でした。
さて2本目は「ノルウェーの森」。この映画の評価は難しいです。ただTVだったり日本人監督ならこの辺でやめとくだろうというシーンが延々と続き、映画なのに「余白」のシーンがたくさんある・・・という不思議な体験ができたのにはビックリしました。
昼飯抜いてみた3本目は「最後の忠臣蔵」。当初見る予定ではなかったのですが、評価が高かったのと、こちらのスケジュールに合ったので見に行きました。観客は中高年の忠臣蔵ファンでギッシリ。前の2本はR15指定だったのですが、こちらは健全な娯楽映画なので見ている方も安心です。
忠臣蔵の「堪え忍び義理人情の世界」を見事に描いている上、役所広司と姫役女優のやりとりが絶妙で、期待していなかった分、面白く見ることができました。ただ安田成美がイマイチのような気はしました。配役ミスかも。
余計なことですが、今日はリュミエール氏により映画が発明された日だそうな。こんな日に割引をしてほしいと思うのですが、また休む口実が必要になるので、とりあえず黙っておくことにします。