つわものどもが夢の跡・・・一時の、騒がしい暮らしの渦が過ぎ去ったように・・・
右を向いても左を覗いても・・・知った顔は少なくなり、空っぽの器がならべられてゆく・・・。
波打ち際の・・・砂のお城が溶けてゆくのを、幼い瞼で写し撮る仕草は・・・
悲しさの中に・・・楽しかった夏の時間を、頭の中に残そうとする儀式なんだろうと思う・・・。
見慣れた町の姿が様変わりするのを見ているのは・・・暮らしてきた苦労も楽しみも・・・
一生懸命、頭の中に残そうとする何かの儀式の中にいて・・・
遠い先の世界に繋げる、少し悲しい時間に立っているのかも知れない・・・。
何もない場所に、ポツンと一軒家が建って・・・少しづつ町が生まれて育ち・・・
見知らぬ人も仕事も生まれて・・・融通の利かない都市に育ってゆく場所もあれば・・・
ずっと隠家のように・・・ひっそり繋がる暮らしもあるみたい・・・。
古民家とひとくくりされていても、実はたくさんの工夫と・・・ずいぶんと苦労して来た造りは変化に飛んでいて・・・
目をこらせば・・・人の顔くらい違いがある魅力的な佇まいになります・・・。
街路設計されて、整然と並ぶ町作りもあれば・・・ソロソロと雑草が生えるように自然の流れに寄り添う町造りもあって・・・
ずっと残り続ける暮らし方は無くても・・・次へ続く種を蒔きながら、消えては生まれて行く連鎖の中に、この先に残せる暮らしがあれば良いと思います。