花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

筑波山の夏の花2

2012年08月12日 | 写真

イワタバコ(岩煙草)・イワタバコ科イワタバコ属 (写真は女体山下の岩場で撮影)
右下につき出ているのが蕾(最初は白っぽい)

岸壁に生え、葉がタバコの葉に似ている事から
イワタバコと呼ばれる。

根茎以外は無毛。葉は根ぎわにつき、翼があり
長さ3~10センチの柄がある(翼付きの葉柄)

葉の形は、楕円状卵形で長さ10~30センチ
不揃いの鋸歯がある。
(表面にしわの様な網目模様がある)

花は、葉の間から長さ6~12センチの花茎
を1~2個だし、頂に散形花序をつける。
花冠は皿状に開き、直径1.5センチほど
下部は筒となり、先は5裂する

花期 6~8月、分布 本州の福島以西
四国、九州

仲間には、花茎、萼、葉裏に毛のある「ケ
イワタバコ」、、、本州中部地方
花期 5~6月と早い

四国には秋咲きで小型のイワタバコが自生する

南紀には、小型種の「コイワタバコ」がある

八重山諸島には、葉のへりに細かい鋸歯のある
「タイワンイワタバコ」などがある。

(以上 山渓の図鑑から引用)


イワタバコの全形・男体山の自然研究路にて撮影


ソバナ(岨花)・キキョウ科ツリガネニンジン属 咲き始めだった

和名の由来は、険しい道を岨道(そばみち)というが
そのようなところに自生しているからとか

ソバナをゆでると蕎麦の香りがするからとか

山で仕事をする人を杣人(そまびと)と言う
そのような杣人が好んで食べていたのでソバナ
の名がついたとか、諸説ある

茎は0.5~1メートル、ときには上部で分枝する
ふつう無毛だが、まれに長い毛のあるものもある

葉は互生し、長い柄があり、卵形または広披針形で
長さ5~10センチ、幅は3~8センチ、やや薄く
やわらかで、ふちに粗い鋸歯がある。
上部の葉は小型となり、柄は無い

花は茎頂にまばらな円錐花序につき、垂れ下がる。
花冠は淡青紫色、先端が広がった鐘形で長さ2~
3センチ、裂片はやや反り返る。

花柱は、ふつうつき出ない(やや外に出るくらい)
萼裂片は披針形で全縁、長さは5~8ミリ

花期 8~9月 分布 本州、四国、九州

花の中に5本の雄しべがあり、めしべより
先に熟して花粉を出す。

めしべの花柱の先は、雄しべがしなびた頃に
変化する。
花柱の先は柱頭で、3裂する。

めしべは後から熟する
雄しべとめしべの熟する時期をずらして
自家受粉を避けている。


ソバナの花柱は、やや外に出るくらい(つき出さない)


タマガワホトトギス(玉川杜鵑)・ユリ科ホトトギス属

和名の由来となった京都府綴喜郡井出町を流れる「井出の
玉川」はヤマブキの名所で、井出の玉川と言えば、ヤマブキ
の黄色を思い浮かぶほど知られていた。
そのヤマブキに似た黄色の花を咲かすので玉川杜鵑になったという

鳥のホトトギスは、胸毛あたりに斑紋が有り、それが花びらの
斑点に似ている事から、この花にホトトギスと名前がついたという

ちなみに井出の玉川には、ホトトギスは自生しないという。

ホトトギスは、山地の谷沿いや湿った林内に生え、高さ40
~80センチ、葉は広楕円形で長さ8~18センチ
基部は茎を抱く。茎頂や上部葉腋に散房花序をだし
黄色い花をつける。
花期 7~9月 分布 本州、四国、九州

玉川ホトトギスの花柱は3裂し、裂片はさらに2裂し、線状
突起が密生する。
雄しべは6個のうち3個はその下に開く。
花被には紫褐色斑点が蜜布する

なお、花びらは6枚。花びら基部の外側に丸い突起があり
これを距(きょ)と呼ぶ


撮影中に偶然 マルハナバチと思われるものが吸蜜に来た

蕾の基部の突起が足のようで可愛い、これが距なのかな

この時期は、花だけではなく、実をつけているものも
あり、観察すると面白い


トチバニンジン(栃葉人参)・ウコギ科トチバニンジン属

和名は、葉がトチノキに、根が朝鮮人参に似ていることから
名付けられたという。
花よりも、この写真のような真っ赤な実が目立つ


朝露に輝くトチバニンジンの実


トチバニンジンの全身


中にはこんなのも有った。

なお、果実の先端が黒いものをソウシシヨウニンジン(想思子様人参)
という と図鑑の写真説明に出ていたが、回りが赤くて先端が黒いもの
なので、これとは別だと思うが、赤くなるのはこれからだと思うので
確かめて見たい気もする。

正面から撮った写真をトリミングで拡大したもの



ツクバネソウ(衝羽根草)・ユリ科ツクバネソウ属 実が出来かかっている

輪生葉を羽根つきの羽根にたとえた名前
茎は高さ15~40センチ。葉は4個輪生し、長さ
4~10センチ、無柄。

茎頂にに長さ3~10センチの花柄を立て、緑色の
花を上向きにつける。
外花被片4個は披針形で長さ1~2センチ。
内花被は無い。
雄しべは8個。雌しべの柱頭は4個
花期 5~8月 分布 北海道、本州、四国、九州


ツクバネソウの実、羽根つきの球にそっくりになる


ツクバネソウの実が落ちた跡

ユリ科の植物は、花びらや雄しべの数が3とか
6とか3の倍数が基本だが、ツクバネソウは
4が基本の非常にユニークな草である。

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オリンピックのサッカーが深夜なので、寝不足で
筑波山に行ったら、連日の猛暑で大汗をかいた

ついにはズボンも下着も汗だらけで、お漏らししたような
ぬれ模様、言い訳しながら歩くこともできないし、これには
参ったよ。すれ違った山ガールも笑っていたし
花の写真も地獄だなー

自然研究路でキンレイカを撮っていたら、複数の登山者の方から
花の情報を頂いた。

この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうこざいました。




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