【コラム:】
「玲瓏」れいろう
「どんな喧噪のなかにあっても
眉ひとつ ひそめることなく
嘲笑(わら)いの色にも
悪意の色にも染まらずに
あなたは あなたのままでいた
あなたといると ぼくは時々
音を聴くんだ
かすかな風を知らせるときの
風鈴みたいな
リン、という小さな音を」
【何にも侵されない美しさ】
「玲瓏」という言葉には二つの
意味があります。
一つは、玉のように麗しく光り
輝く様子。もう一つは、玉と玉が
触れ合って鳴る美しい音のことを
さします。
たとえば「八面玲瓏」という言葉が
あります。「八面」とは各方面、全て
の方向という意味です。
つまり、全てが清く澄みきった様子、
転じて人の心の曇りがなく、わだか
まりがなく、人と正しくつきあう
様子を表しています。
中国の詩人・李白の作った詩に
「玉階怨(ぎゃくかいえん)」に、
皇帝の恋人である宮中が皇室の
心離れを憂い、夜、一人で月を
見上げながら思いにふけるとい
情景が描かれています。
恋の切なさが、玲瓏たる月の輝き
のものと、澄んだ美しさを帯びて
迫ります。
「玉階に白露生じ、夜久しくして
羅襪(らべつ)を侵す
却きて水晶を下ろすも 玲瓏として
秋月を望む」
因みに、中国では本妻に翡翠を
愛人にはダイヤモンドを贈ります。
野沢93番地十二町
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~柳田二助商店~
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『創業120年』