【コラム:】
「恋衣」こいごろも
不安になるのは なぜ
孤独になるのは なぜ
好きになればなるほど
苦しくなるのは なぜ
そう 理由はわかってる
いま ここに あなたがい
ない
いま あなたがここにいない
から
『心から離れない恋のたとえ』
寝ても覚めても、思いこがれて
やむことのない恋心は、まるで
身を離れない衣のようだ・・・
というもの。
常に心から離れない想いを、衣
のまつわる様子にたとえた優雅
な言葉です。
古歌にも「恋衣」という言葉が
効果的に使われています。
妹待つと山の雫に立ちねれてそ
ぼちにけらしわが恋衣
土御門院(つちみかどいん)『風雅』
の中の一首ですが、ひたすら恋人を
待ちこがれる切々たる思いが伝わっ
てきます。
「衣」というのは、どこかなまめ
かしく、男女の秘めた熱い想いを
包み隠している気がします。
与謝野晶子たちが若き日に刊行した
歌集の名も『恋衣』でした。
行く春や畳んで古き恋衣
春雨の衣桁(いこう)に重し恋衣
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~柳田二助商店~
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『創業120年』