ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

ショート・ショート小説 ―Sweet Memories―

2017年10月27日 20時03分05秒 | owarai
部屋に戻って、やりかけだった翻訳
の仕事を片づけたあと、昼間に買い
求め、連れて帰ってきた絵本を手に
取った。

「急ぎの仕事がある」というのは
嘘で、本当はこの「青い絵本」と
ふたりきりで時を過ごしたくて、
わたしはまっすぐに、ここに戻っ
てきたのかもしれない。

膝の上にのせて、ゆっくりとペー
ジを捲(めく)った。猫の背中を
撫でるように、大切に、大切に、
いとおしながら。

陽の光と、海から吹いてくる風を
感じるようにして、絵と文章を
味わった。

最後から三番目の見開きページ
まで進んできた時、瞼が涙で
膨らんだ。

その次のページを開いて、窓辺
に立って海を見つめている小さ
な熊のぬいぐるみの姿を見た時
に、涙があふれた。

最後の文字は、涙で曇って、読み
取れなくなった。

予想していたことだったけれど、
絵本を閉じたあと、わたしは頬を
伝う涙を止めることができなく
なっていた。

それなのに、また最初に戻って、読
んだ。

読みながら、小さな旅をした。子ども
時代のわたしへ。海辺へ。家族で
暮らしていた家へ。アメリカへ。
月へ。熊のぬいぐるみと一緒に、何
度も何度も旅に出かけては、戻って
きた。

この涙のわけは、悲しみなのか、感
動なのか、区別がつかなくなって
いた。そうやって長い時間、絵本と
一緒にすごしていた。

YouTube
Olivia Ong - Sweet Memories

https://www.youtube.com/watch?v=AEMDlRy12WI



『コスモス』秋桜

2017年10月27日 16時12分42秒 | owarai
「傷つけ合うばかりの恋に
区切りをつけた帰り道

雨上がりの遊歩道に秋桜が
揺れていた

優しく可憐に でもしたた
かに

わたしも強くなれるだろうか

大事なものを抱きしめすぎな


強さを心に もてるだろうか」

【和名は可憐な「秋桜」】
校庭で、近所の公園で、空き地や
川原で、多少荒れた土地でも丈夫
に育つため、よく植えられている
のがコスモス。

田舎道を歩いていると、コスモス
が風に揺れて、なんともいえない
日本の旅情を感じるものです。

ただし、日本での歴史は浅く、
明治時代に日本に渡ってきた
メキシコ生まれの花です。

秋になると咲き乱れるほのかな
ピンクや白い可憐な花に、明治
時代の人々は心を奪われ
“秋桜”という名前をつけました。

心中をせんと泣けるや雨の日の
白きこすもす紅きこすもす
     与謝野晶子

コスモスは雨に打たれると濡れ
そぼってうなだれるようになり
ます。

心中をしようと思いつめ泣き
じゃくる人の心に寄り添って
ともに泣き濡れているような
雨のコスモスです。

いいモノは、使いまくる

2017年10月27日 11時00分02秒 | owarai
センスアップするひとは
惜しげなくモノを買ったら
使う人。

せっかくいいモノを買って
も、壊してはいけないから
となかなか使わないという

のは意味がありません。

例えば、
ブランド物のバックは、手に
取った瞬間から油がつき老化
と型崩れが始まる。

イタリア製の洋服はクリーニング
に出す前提でモノを作りません。

発色性があれだけ良いのは、感
性があるからだけでなく、堅牢度
が洗濯の基準を満たさない、

結果、劣化も早い。

ダイヤモンドは、油が大好き。
A鑑定書も3年保障のみ。
いつのまにか傷もつきます。

あまり使ってなくても!?

これからの時代は、持って
いる価値より、使う価値の
ほうが大事なのです。

いいモノをふだんに使って
いると、そのモノからセンス
を教わることができます。

センスを教わるためには、
ふだんからいいモノを使わない
ことには、いつまでたっても

教えてもらえません。


「青い絵本」 ショート・ショート小説

2017年10月27日 05時41分07秒 | owarai
見つけたのは、吉祥寺駅の近く
にある書店。待ち合わせの時間
より少し早く着いたので、目的
もなく歩き回っているうちに、

気がついたら、わたしは絵本売
場の片すみで立ち止まり、数え
きれないほど置かれている本の
中から、この一冊を手に取って
いた。

呼び寄せられたのかもしれない。
赤いボタンのついたベストを着た
熊と、ブルーの海に。
思い出したのかもしれない。

「何か青いもの」をテーマにし
て、絵を描いていた彼のことを。
いいえ、思い出すといのは、正
しくない。

なぜなら―――
わたしはいつも、いつも、彼の
ことばかり、考えているのだから。

出会いの日から、光と影の交わる
あの公園から、遠く遠く離れた場
所にいながらも、わたしの心は
片時も、彼のそばから離れていか
ない。

ぱらぱらとページを捲っている
うちに、「連れて帰らなくれは」
という気持ちになっていた。

この「青い絵本」を連れて帰って、
わたしのそばに置いておきたい。
なぜか、そうしなくてはならない
と、思っていた。



にがい水

2017年10月27日 04時31分52秒 | owarai
若いときに、にがい水を
のまなかった人は、

ひだちが悪い。

「苦労」は、おのれの「先生」。

人間「苦労」にしこまれない
と、すぐいい気になってしまう。

学校が荒廃するわけだ(笑

※肥立:
日に日に成長すること。