ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

お勧めミュージック:ジャズ/フュージョン★★★★★

2017年06月28日 05時33分54秒 | owarai
You Tube:
CHRIS BOTTI IN BOSTON |
"Emmanuel" w/
Lucia Micarelli |
PBS

映像は、バイオリニストとトランペット
のクリス・ボッティ、視聴に一見の価値アリ。
Lucia Micarelli(ヴァイオリンの女性)とのセッション
演奏者:クリス・ボッティ
“トランペットの貴公子"=クリス・ボッティの
豪華絢爛なライヴ・アルバム!




「遠 恋」―刹那―Ⅲ

2017年06月27日 19時31分30秒 | owarai
根こそぎ自分をどこかに持って
いかれるような、心許ない感覚。
心許ないのに、それは限りなく
純粋で、石のように確かだった。
千夏ちゃん、教えて。

これって、恋なの?
わたしはこれから、どこへ向かっ
て、走っていけばいい?
次の瞬間、天井からまっすぐに、
答えが降ってきた。

「カノちゃん、想っているだけ
じゃだめだよ。想いは行為に変
えて、示さなければ、相手に
伝わらない。伝わらない想いは、
生きてる想いじゃない。
そんな想いを後生大事に抱えて
いたって、結局ミイラになって
しまうだけだよ」
千夏の声だった。

行かなくては、と、わたしは思
った。
あのひとに会いに行かなくては。
今、行かなかったら、わたしは
一生後悔する。

この列車が東京駅に着くのは
二時四十九分。
飛行機の出発時刻の一時間十
五分ほど前。
新幹線を降り発車寸前の成田
エクスプレスに飛び乗った。

成田空港の出発ロビーは、東京
駅の何倍もごった返していた。
人混みをかき分けるようにして、
チェックインカウンターの近く
まで突き進んだ。幾重にも重な
った行列。

矢のように視線を飛ばして、あ
のひとの姿をさがし求めた。
どこにいる?
まだここにいる?
お願いだから、いて。
黒いマントみたいなコート。ぶあ
つい毛布みたいな生地の。あの
コートさえ、見つけられたら―――、

見つけた!
遊牧民コート。
すらりと伸びた長い足に、ブルー
シーンズ。
あのひとは帽子をかぶり、首に
マフラーを巻いていた。遠目から
見ても、すぐにわかった。あまりに
も、すてきだったから、男っぽくて、
眩しくて、でもなんだか可愛くて。
「井上さん」

声をかけるより先に、あのひとは
わたしに気づいて、右手を上げ、
その手を下ろさないまま「おいで
おいで」と手招きしてくれた。
そばまで駆け寄っていくと、
わたしの肩を抱き寄せながら、
広げたコートの中に包に入れて
くれた。

その時、嬉しくて、きゅんと
軋(きし)んだ、わたしの躰。
「また会えたね」
と、あのひとは言った。優しい
春風のように。

息を弾ませて、わたしは問いかけた。
「驚いた?」
「驚かなかった。全然」
そう言って、あのひとは笑った。
肩を抱く手に力を込めて。
「どうして」
「絶対会えるって、わかってたから」
「ほんとに?どうして?」
「どうして?って、さっきからおん
なじことばかり言ってる」

「わかったさ。理由なんて、ないよ。
ただ、わかっただけ」
どうして、そんなことが、わかるの。
また「どうして」と言いそうになって、
その言葉を押し止め、代わりに深呼吸
をひとつ、した。

「よかった。間に合って」
あのひとは大きく頷いていた。
「決まってたんだよ」

そのあとに、続けた。力強く、押し
寄せる波のように。
「間に合うに決まってる。ここで
会えるって、最初から決まってたん
だから」


お勧めミュージック:Daishi Dance - Beatiful This Earth

2017年06月27日 05時37分37秒 | owarai
YouTube :
『Daishi Dance - Beatiful This Earth』
有名なためご存じの場合
放念ください。
レンタル率上位にくる環境音楽

解説/
演奏者:DAISHI DANCE
ピアノリラクゼーションアルバム

DAISHI DANCEではお馴染
みのどの曲も、より感動的で
思い出や旅先の風景がよみが
えるようなリラクゼーション
/ヒーリングミュージック

今まで未発売になっていた吉田
兄弟との上海万国博のパビリオ
ン日本産業館のメインテーマ
"Re...JAPANESQUE"をはじめ
アンリリースのレア音源を収録
したBONUS CDとの2枚組です。

注意:1枚だけのタイプはピアノ・ギター
演奏で確認してください。


「遠 恋」―刹那―Ⅱ

2017年06月26日 20時05分02秒 | owarai
新幹線は、名古屋駅を出たところ
だった。

スピードを上げて、走り続ける列
車の窓に顔をくっつけて、まるで
透明な壁から剥がれ落ちていくよ
うに、どんどん遠ざかってゆく景
色を眺めながら、思っていた。

愛だけでは、好きなだけでは、乗
り超えていけないことがある。

それなのに、
一直線に走り続けること
をやめられない。線路の先に持っ
ているのは、幸せという名の駅で
はないのに、

初めからそうだとわかっている
のに、走るのをやめられない。
きっと、それが、恋?
ここではないどこかに、棲んで
いる友だちに、わたしは問いか
けていた。

ねえ、千夏ちゃん。
わたしは佳代子に、なんて言
えばよかった。
そんな悲しい恋は、もう終わり
にしなきゃだめだと、言えばよ
かった?

その時ふいに、わたしの耳もと
に、あのひとの声が届いた。
俺、思いこんだら絶対ってとこ
ろがあるから。
衝動的な男なんだよ。要注意人物
だね。

心の中に、あのひとが立っていた。
あのひとのたたずまい、あのひと
の声、あのひとの気配、あのひと
の言葉。
あのひとは、どこまでも晴れ渡
った、海のような人。

あのひとなら、わたしの問いに、
なんて答えるだろう。あのひとな
ら佳代子に、どんな言葉を返した
だろう。
会いたいと思った。
切実に、思った。果てしなく、き
りもなく、祈るように。

あのひとにもう一度だけ会える
なら、それと引き換えに、わたし
が大切にしているものをひとつ、
ここで今すぐ手放してもかまわ
ないと。いいえ。ひとつしゃな
くて、すべて、でもかまわない。


「てのひらの思いで・・・・」:ブリュー・ミュージアム SAKU 店長コラム

2017年06月26日 14時00分21秒 | owarai
【コラム】
ことばで宝石を作ることができます
愛さえあれば

木の実で宝石を作ることができます
愛さえあれば

なみだで宝石を作ることができます
愛さえあれば

雨で宝石を作ることができます
愛さえあれば

もし
愛がなければ
ダイヤモンドもただの石ころ
てのひらをじっと見ていると
かなしくなってくる

63体のビスクドールを展示

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業122年』


あゝ月は女ですか ブリュー・ミュージアム SAKU 店長コラム

2017年06月26日 12時00分05秒 | owarai
【コラム】


十三夜で逢い、

十四夜で燃え、

十五夜の夜に激しく
愛されても、


十六夜がくれば、

めくるめく時も、
少しずつ欠けていく
習わしなのです。


63体のビスクドールを展示

野沢93番地十二町
ぴんころ地蔵通側
~柳田二助商店~
℡0267-62-0220

『創業122年』


「遠 恋」―刹那― Ⅰ

2017年06月25日 19時35分06秒 | owarai
東京へ向かう新幹線の中で、わた
しは思い出していた。
佳代子と過ごした、昨夜の出来事。

居酒屋風のお店で晩ごはんを食べ
たあと、「静かなところで、お酒
が飲みたい」と、言ったのは佳
代子だった。
佳代子は高校時代からの友人。

「知っているお店があるの」
佳代子が連れていってくれたの
は、祇園の街中の、細長いビル
の最最上階にあるピアノバー。
「ここ、学ぶさんと来たお店」
席に着くと、そう言って、佳
代子はふんわりと微笑んだ。

細身の躰を黒いニットのワン
ピースに包んで、胸もとには、
深紅の薔薇を象ったブローチ。
いつのまに、こんなに大人っぽ
くなったのか、心をかき乱され
ような笑顔だった。

「すてきなお店。さすがは、
学さんね」

学ぶさんというのは、佳代子が
三回生の頃からつき合っている
人。知り合ったときは、大阪に
単身赴任をしているビジネス
マンだったが、今年の春から、
奥さんと子どものいる東京に
戻ることになった。

「パリジャン、お願いします」
注文を聞きにきたバーテンダー
にわたしが告げると、佳代子は
間を置かずに続けた。
「三人分、作ってくださいますか」
パリジャンというのは、わたしたち
のお気に入りのカクテルで、ジンを
ベースにしたルビー色の飲み物。

ふたりで飲む時にはまずパリジャン
を頼み、そのあとはジントニック
やジンフイーズを頼んで、最後は
ドラマティーニでしめくくる。
三つのカクテルが届けられると、
わたしたちは乾杯した。

「カノちゃんの京都最後の夜に」
「ふたりの就職のお祝いに」
そう言いながら、それぞれのグラスを
取り上げ、カウンターの上に置かれた
ままのグラスに合わせる。
「千夏ちゃんに、乾杯」
それがわたしたちの、いつものやり
方だった。

千夏は二年前に亡くなった、わたし
たちの親友、膠原病(こうげんびょう)
という難病を抱えていながら、三人の
中では一番前向きで底抜けに明るく、
最後まで勇敢だった。

パリジャンを飲みながら、わたした
ちはひとしきりに、とりとめのない
話しに花を咲かせた。

前の日に、書店で出会ったあのひと
のことは、すでに居酒屋で話して
あった。
「ねえ、佳代ちゃん。何かほかに、
話しがあるんじゃないの」
さり気なく、尋ねてみた。

「学さんとは、うまくいってるの」
わたしの方から切り出してみた。
今夜はまだ一度も、彼女の口から
最近のふたりの話しがない。

佳代子は言った。
「うまくいってる・・・・・はず
ないよ。だって不倫だもん。不倫
してる人って、みんなおんなじこ
と、思ってるんだよね。これは
不倫なんかじゃない。恋愛なんだ
って。好きになった人に、たまた
ま奥さんがいただけよって、

でもそんなの、気休めに過ぎない。
空しい自己憐憫(れんびん)に
過ぎない。不倫はどこまでいって
も、やっぱり不倫でしかないの」
妙に明るい口調。それが佳代子の
哀しみを、いっそ際立たせている。

生まれた時から持っている、誰から
も愛されるよい面を、生まれた時
にすべての人が例外もなく持って
いる、澄みきった、愛(うつく)
しい心を、損なうことになって
も、失うことになっても、それを
承知で、佳代子みたいな聡明な
女の子が、不毛な恋に踏み込んで
いくのは、なぜ。

※自己憐憫
不幸を引き寄せることを知って、強い
意志を持つ。


「女と年齢」

2017年06月25日 05時34分31秒 | owarai
赤ちゃんのときは
可愛いと言われて、

花嫁のときは美しいと
言われて、

お婆ちゃんになったら、
また可愛いと
言われる人になって
ください。。。

最後に、
赤いブレザーを着て、
ワインカラーの薔薇を1本
持ったカレが来ますよ。