ビスクドール・雛人形店・オーディオ販売 佐久市 ヤナギダ店長ブログ

ビスクドール64体他お節句雛人形をフランスへ輸出128年、軽井沢方面がお店の場所。

お勧めミュージック Ⅳ:フランスでいちばん売れたCD

2017年06月25日 04時52分21秒 | owarai
YouTube :
『 Claire Chevalier -
Les moulins de mon coeur -
(Michel Legrand) 』

解説/
フランス人のクレール・シャバリエ。
「ある愛の詩」「男と女」「クーラー・
カフェ」「些細なこと」「マイ・ウェイ」
「枯葉」などフレンチ・ポップスの
名曲をブラジル出身のギタリストロ-
ジニャ・ヂ・ヴァレンサとの共作により
ボサノヴァ・アレンジ。

写真はジャケット(輸入盤)
注意:ジャケットは2種類


「遠 恋」―Ⅲ―⑷

2017年06月24日 22時33分18秒 | owarai
いつのまにか、夜中の二時近くに
なっていた。
「じゃあそろそろ」
と、言ったのは、わたしだった。

あのひとからそう言われるより
先に、自分で言ってしまった方
が、踏ん切りがつけられると
と思って。

だけど、言ってしまってから、
後悔した。
「そろそろ」のあとに、うまく
言葉が続かなかった。本当は
このままずっと、しゃべって
いたい。朝まで話しを聞いて
いたい。

つながっていたい。そんな気
持ちが波のように、寄せては
返していた。

「信じられないくらい、長話し
ちゃたね。もう眠いでしょ?
そろそろラップアップしなきゃ」

「ラップアップ?」
「電話、なかなか切れない時って
あるでしょ。電話を切る、終わらせ
る、やめる。どれも言いにくいし、
言いたくないし、そういう時、こ
の英語が便利なんだよね

包んでしまいましょうって」
爽やかな、あのひとの声。
絶望的な、わたしの気持ち。

「向こうに着いて落ち着いたら、
必ずメールを送ります。
お元気で。今夜の電話、ほんとう
にサンキュ。じゃ、ひとまず
さようなら」

一点の曇りない声であのひとそう
言い、受話器は置かれた。

その瞬間わたしは、真夜中の片す
みに取り残された、ひとりぼっちの
深海魚になった。



「風の子」-2-

2017年06月24日 21時52分15秒 | owarai
打ち合わせを終えたあと、わたし
たちははごく短い時間、たわいな
い世間話しを、カフェを出た。腕
時計を見ると、三時過ぎ。まるで
冬の幕間のような、ぽかぽかと
暖かい午后だった。わたしは、

「ちょっと散歩してから、帰り
ます」
と、本多さんに言って、駅の近く
の横断歩道の手前で、彼女と別
れた。

新宿の街を歩くなんて、久しぶり
だった。わたしの足は自然に西
新宿へ、新宿中公園の方へ向い
ていた。

西新宿は、アラシといっしょに
暮らした街だった。

そこで出会いがあり、そこで、
別れがあった。恋と愛が出会
って、
すれ違って引き裂かれた場所。
一生分の涙を、わたしはそこで
使い果たしてしまった。

今はさらさらと流れる砂のよう
な記憶に包まれて、ひっそりと
たたずんでいる街、涙も、心の
痛みも、傷も、情熱も、おそらく
この世には、何ひとつとして、
同じ形で同じ場所にとどまる
ことのできるものなど、ない
かもしれない。

公園に着くと、わたしは陽あたり
の良いベンチに腰かけて、鞄の
中から、うす茶色の封筒も取り出
した。ついさっき、本多さんから
から受け取ったばかりの、封筒。
中には仕事の資料が入っている。

企画書やあらすじをまとめた
文章やあらすじをまとめた文章
や構成案や、誰かの過去の作品
のコピー。
わたしは、封筒を膝の上に乗せ
てその重みを、てのひらでその
厚みを、味わった。

愛おしさにも似た感情が、山奥
で人知れず湧く泉のように、
あとからあとから、あふれ出し
てくりのがわかった。

アラシ、また会えたね。
わたしたち、また、つながった
ね。
カフェで読んだその文章を、わ
たしはもう一度、ゆっくり読んだ。
なつかしい、アラシの声が、愛
した人の魂が、粒子になって飛
んできた。
       *
これは、風に聞いた話しです。
柳の木の枝を揺らし、白樺の
木の葉を踊らせ、

アザミの綿毛を見えない手で
掬い上げながら、
静かに草原を通り過ぎてゆく、
風に聞いたお話。

仕事にも暮らしにも、人を愛す
ることにも疲れて、
何も信じることができず、自分
さえ信じることができず、
すべての希望を失い、立ち上が
る元気もなくし、

悲しみだけを抱えて、絶望の谷
底を眺めていた僕に、
風がそっと、囁いてくれた物語。



押すとすぐ押し返してくる人は「弱い人」

2017年06月24日 13時00分30秒 | owarai
「丈夫の気を負って、小児の心を
抱く」    /禅語
冒頭の言葉の「丈夫」とは
「勇気のある男」のこと。
「勇気のある男の気力を持ち
ながら、子どものように純な
心を持って行動せよ」という
ことです。

つまり、「勇気と純真さを兼備
しなさい」と言っているのです。
これは酒乱場での立ち回りの
極意です。

「進む」だけではなく、「退く」
ことも大切だと考えることです。
子どものような純真さとは、
「無理なものは無理」「怖い
ものは怖い」「強いものは強い」
と、

こだわりをもたずに自分の心に
正直になれることです。
この心さえあれば、どれほど
頭の中がカッカしていても
冷静になれるはずです。

幕末、日本一の剣豪とうたわ
れた山岡鉄舟が、友人の「清
水次郎長」こと山本長五に
「出入り(けんか)で負けない
秘訣」をたずねたことがあり
ます。

次郎長は、「まず相手の強さを
はかります。刀を抜いて相手
と切っ先を合わせたときに、
ちょっと押してみるんです。
そのときすぐに押し返して
くるのは弱い奴です。

冷静さを失っているから、即
座にぶった切ってしまいます。
けれど、押してやると押される
ままに引っ込んでいく奴がいる。

こんな奴は強い。だから、なり
ふりかまわず逃げちまいます」
と答えました。
次郎長は修羅場にのぞんで誰
もが頭に血がのぼる状態のとき
でも、自分の心に正直になる
純真さを持っていたのです。



「さいきん、無駄なセックスしたくないんだよね~」

2017年06月24日 05時45分17秒 | owarai
先日、居酒屋で知り合った
女性たちとそんな話に
なった。
無駄なセックスとは、
○酔った勢いのセックス

○強引な誘いに思わずの
ってしまったセックス。

○心の通わないセックス。

○つまんない男とのセックス。

などなど、結局、
「セックスって心身共に消耗す
るじゃないっと!?

ただ「やれる!」なんて考えて
いるオトコとのセックスが
最近むなしいと・・・・。」

確かにセックスは疲れる。

それは全身を使って、相手と
対話することだから。

「利己的な快楽」をむさぼるよ
うなセックスであっても、

消耗する。
だったら、相手をとことん選んで
いいセックスをしたい、ということ。

ただ、男だって本当はいいセック
スをしたいと望んでいるwww~。

「遠 恋」―Ⅲ―⑶

2017年06月24日 00時00分04秒 | owarai
あのひとの言葉を、ひとつ残らず
覚えていた。
優しい言葉も、熱のこもった言葉
も、さり気なく置かれたひとこと
も、ただの相槌でさえも。いいえ、
それは覚えていたのではなくて、

突き刺さっていたのだ。だから
わたしの胸は、あんなにも、痛
かった。


「俺が日本に戻ってきたと時には、
会ってくれますか」
「もちろんです。今度はいつ、戻
ってくるの」
「それはまだ決めてないんだけど
四十週間、朝から晩まで料理の勉
強をするんだ」

「四十週間というと、十ヶ月?」
十ヶ月というと、来年の一月。
「うん、それが終わったら、今度
は実習があって・・・・・・」
そのあとに、ひと呼吸置いて、あ
のひとは言った。
「桜木さんって、今、つき合って
いる人とか、いるの?俺はいない
けど」

はっきりと、わたしは答えた。
「いません」
十九歳の時に、片思いの恋を一度
だけ。あとは恋に恋してばかり。

臆病だった。勇気がなかった。
嫌われるのが怖くて、丸ごとの
女になれなかった。求めること
も、できないまま、まるで蛹の
ように、身も心も固くして。

それが、きのうまでのわたし。
あなたに出会うまでの、わたし。

ふたりのあいだを、沈黙が流れ
た。透明な砂時計の中を、透明
な砂がさらさらと、こぼれ落ち
ていくような、清潔な沈黙。

「そう、ないんだ」
あのひとはそれ以上、何も言わ
なかった。「つき合ってほしい」
とも、「つき合おうか」とも。
わたしも言えなかった。

だって、あしたはもう、遠く、
離れ離れになってしまう人に、
どうしてそんなことが言える?
茫洋とした海をあいだに挟んで、
東京とニューヨークに別れ別れ
になって、どうやって、つき
合っていったらいい?

カーテンの取りはずされた部屋
の窓から、見えていたのは、朧月。
滲んで、霞んで、今にも闇に溶け
てしまいそう。でもわたしはこの
想いを、このまま溶かしてしまい
たくはない。

受話器を固く、固く握りしめた
まま、わたしは思い出していた。
その夜、一緒にお酒を飲みなが
ら、語り合った親友の言葉。

佳代子は言った。ワインレッド
のマニキュアをきれいいにつけ
た細い指で、カクテルグラスを
弄びながら。

わえ、カノちゃん、教えて、

どうして人は人を、好きになっ
たするんだろう。

悲しくなるとわかってて、淋し
くなるとわかって、そんな恋
でも、平気で踏み込んでしまう
のは、なぜ。

恋ってそんなにすてきなもの?
だったらなぜ、恋すると、こ
んなにたくさんの涙が出るの。



「アフタヌーンデライト」

2017年06月23日 19時30分30秒 | owarai
すみずみまで、神の宿る島だった。
ランチのあと部屋に戻ると、わたし
たちはだっぷりと時間をかけて愛し
合い―――
わたしたちはそれを「アフタヌーン
デライト」と呼んだ―――、

同じだけたっぷりと午唾をむさぼ
った。昼寝から目覚めたら、夕食
を食べに外に出かけて、その足で、
ガムランを聴きに行ったりした。

年末から年始にかけての六日間。
旅が終われば、わたしは東京へ、
彼はシンガポールへ。空港で
別れがふたりを待っていた。

「寂しいな、あしたは離れ離れ
になっちゃうんだね。今はこん
なに近くにいるのに、あしたの
今頃はもう、手を伸ばしても、
届かないところにいるなんて」
彼は心の底から、寂しがって
いるように見えた。

「雫ちゃんも、寂しい?」
可愛い人、裸の彼の胸に耳を
当て、心臓の鼓動を聞きながら、
わたしは思っていた。

あなたは、とても可愛い。愛して
も愛しても、愛しても、愛し足り
ないくらい、愛してる。もう一度、
いいえ、何度でも、わたしはあな
たを抱いてあげたい。抱き合った
まま、つながったまま、眠りだい、
それくらい、好き。

「寂しいよ」
と、言った。

でも、本当は、ちっとも寂しく
なんてなかった。
初めから、覚悟を決めて、飛んで
きたのだ。

この旅が終われば、この恋も終わる。
終わりにしなくてはならい。これ
は遊びの恋。真剣な、火遊び。

それをいとおしみ、味わい尽くす
権利は、大人だけにある。
わたしは、離婚歴も不倫歴もある
二十九歳。自分を、大人の女だと
思い込んでいた。

分別も常識もある大人の女。

信念を持っていた。大人の恋とは、
ただ楽しむためにあり、そこに
決して、生活とか将来とかを持ち
込んではならないのだと。


おんなの昼の酒

2017年06月23日 05時15分36秒 | owarai
東京のソバ屋のいいところ
は、昼さがり、女ひとりふら
りと入って、席に着くや開口
一番、

「お酒冷で一本」といっても、

「ハーイ」としごく当たり前に、
つきだしと徳利が気持よく
目前にあらわれることだ。

レストランではこうはいかな
い。

ソバ屋は万人に平等だ。

喫茶店でケーキを頼むのが
奇異でないように、
酒とツマミを頼むのはフツー
の注文なのだ。


落語家さんだけの特権では
ないのです(笑)

女性の休日の楽しみかたに
これが出来たら世界が変
わるのでは・・・・、


ソバ屋で憩う、昼酒の楽しみを
しってしまうと、
いまだ明るいうちに、ホロ酔い
かげんで八百屋や惣菜屋を
巡って、

翌日の飯の仕入れをしながら
就く家路は、

今日をたしかにし過ごした
張り合いがある。

暮らすといことは、時間をつなぐ
ことであり、酔ってうやむやに
終る一日からは、
暮らしの実感は生まれてこない。


いつもと違うお休みの過ごしかた、

アナログの世界に戻って、
自分を見つめ直すのでもいい
のではないだろうか・・・・・・・。