余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

焼野まで

2024-11-18 00:18:05 | マイブック(ま)
「焼野まで」
      村田喜代子 著

東日本大震災の翌日に子宮体ガンの宣告を受けた女性。
セカンドオピニオンをとおして、
さまざまな選択の中からエックス線照射治療を受けることに決める。
著者の実体験が交わっている物語。
病というどうしようもできない、人間に巣くってしまうもの。
どう向き合い歩みを求めていくのか。
くねくねの道を彷徨いながら、時折夢へと忍ばせながら。
生と死を見詰めていく。
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生命式

2024-11-18 00:04:23 | マイブック(ま)
「生命式」
      村田紗耶香 著

どの短編も揺さぶられていく。
想像域の異世界の現実として。
持っている価値観が視点が軸がおざなりにさえなるように。
なにが正しく、なにが間違っているのか。
それは時代によって、または考え方によって、体感した事柄によって、
変化していくのだろうか。
人間という生き物のまた違った側面を、
裏側からみた生命というともし火を。
世界は世界観はとうんと広がり続けてしまう。
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刹那より

2024-11-12 23:54:01 | レターの膜(短歌)
刹那より
永遠が似合う
夏の日に
群生はさらう
蝉の声さえ
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すべての、白いものたちの

2024-11-12 23:39:41 | マイブック(は)
「すべての、白いものたちの」
      ハン・ガン 著
         斎藤真理子 訳

詩であるような小説であり、時折言葉が引っ掛かる。
引っかかるのは詩のようであるからで、
言葉は木霊をするように、そして色が浮かび上がる。
作者は白いものを思い浮かべ、
思い浮かべた白いものにまつわる事柄をストーリーへと昇華する。
おくるみ、うぶぎ、しお、ゆき、こおり、つき、こめ、
なみ、はくもくれん、しろいとり・・・
自身の記憶と交わりながら夢を見るように現実な大地を歩く。
青い空に青い海、夜の月とまとった白と。
そして読後、探すだろうか。見つけるだろうか。白いものたち。
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しとしとと

2024-11-12 23:37:27 | レターの膜(短歌)
しとしとと
雨の降る日に
窓を開け
近づけた空気に
羽ばたいていく
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