京都の歳時記

東福寺、伏見稲荷大社等の神社仏閣と祇園の舞妓、芸妓を中心に黒柴の小ざさが京都の美しい四季を紹介する 京都の歳時記

■『祇園祭』山鉾紹介其の二

2007-06-14 17:28:55 | 祇園祭

《芦刈山(あしかりやま)・油天神山(あぶらてんじんやま)》

芦刈山は平安時代の歌物語 「大和物語(やまとものがたり)」に収められている「芦刈」

が原典で、それをもとに作られた謡曲「芦刈」をテーマとして作られた山。

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「夫婦和合・
   縁結び」

「芦刈」の話は、難波に住む貧しい夫婦が離縁し、妻は都に行って乳母と

して、宮仕えして不自由ない暮らしとなる。そこで、別れた夫が気になり、

人を使って捜すがわからず、ついには自分で捜しに出向くと、落ちぶれた

姿で面白おかしい口上とともに芦を売る男を見かけ顔を合わす。

3年ぶりの再会、再縁を喜び、和歌と夫婦愛を称えて共に都に上るという…。

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「夫婦和合・縁結び」




「芦刈」の話。平安の時代も現代も変わらず、女性が強い!

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「芦刈山」の御神体人形が羽織っている小袖は昔は織田信長の小袖を

拝領したという。現在は、江戸時代のものであり、全山鉾中で最古の人形衣装。

《油天神山(あぶらてんじんやま)》

油小路(あぶらのこうじ)に祀られる天神ということで、「油天神山」。

全山鉾 32基の内「天神山」は2基。「油天神山」「霰(あられ)天神山」。

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「学問成就」

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■『祇園祭』山鉾紹介其の一

2007-06-13 22:53:59 | 祇園祭

《長刀鉾(なぎなたぼこ)》

平成になって一番遅い入梅宣言まじか!

もう、宵々山(よいよいやま)まで一ヶ月あまりとなってしまいました。

山鉾紹介トップはやはり、『長刀鉾』です。

山鉾巡行で常に先頭を行く鉾!

歴史、意識、格式すべてにおいて祇園祭を代表する鉾!

鉾名は鉾頭の長刀に由来する。長刀の刃先は長さ1.13m。

昔の鉾は船鉾を除いて、すべての鉾に「生稚児(いきちご)」が乗っていたが、

現在は、長刀鉾のみ。禿(かむろ)を従え、生稚児が注連縄(しめなわ)を切って

山鉾巡行が始まる。

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昨日の新聞に、長刀鉾の水引(みずひき):懸装品のひとつ。(山鉾の本体は太い材木を

縄だけで巻きつけて組み立てられるが、それを覆う染織物や金具の総称)

稚児が乗る直ぐ下の染め織物を水引と言うが、今まで使っていたものが、江戸時代の

もので、傷みがひどく、今年252年ぶりに新調された。

一年がかりで、川島織物が製作し1面あたりの制作費が1250万円。

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このように、祇園祭の山鉾はこの懸装品が歴史あるものばかり。

ゆえに、動く美術館。街中美術館と言われる所以である。

長刀鉾の鉾町は四条通り烏丸東入る長刀鉾町。

大丸百貨店の横である。


■『伏見稲荷大社・田植祭』

2007-06-10 23:41:31 | 伏見稲荷大社

《伏見稲荷大社・田植祭》

6月10日午後1時から田植祭がありました。

伏見稲荷大社の記事はひさしぶりですが、私も初めて出かけました。

午後1時からですので、稲荷大社の境内にある、神田へ午後1時10分前に出かけました

あいにく、13時前から急に空模様があやしく、13時ごろから大粒の雨がポツポツ。

神田に着いたら、結構な人、アマチュアカメラマンが良い席をと三脚を置いて陣取り。

話を聞くと、姫路とか大阪からと、出かけて来ているみたい。朝8時から来ている人も

いるとか…。

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【田植祭(たうえさい):

農耕の神様を祀る伏見稲荷大社では、6月10日前後の日曜日

一年の五穀豊穣を祈る田植祭が行われます。

本殿の祭典の後、4月の水口播種祭で籾まきをして、育てられた早苗を

境内にある神田で平安朝の汗杉(かざみ)装束を身に着けた神楽女が

「御田舞(おたまい)」を舞うなか、茜襷(あかねたすき)に菅笠(すげがさ)姿の

早乙女らが、田植を行います。】

以下にその模様を写真で紹介します。

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雨の中
神楽女
の入場

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早乙女の
入場




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お払い

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早苗を持って
早乙女たち
神田へ

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田植の始まり

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御田舞の
始まり


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これで終わり
です。

昔ながらの優雅な舞にあわせて、田植を

始め、舞が終わると田植も途中でも終わり

です。

伏見稲荷大社も「田植祭」が終わるといよいよ伏見稲荷大社の大祭

「本宮祭」です。

宵宮祭とあわせて、伏見稲荷の灯りのページェントです。

宵宮祭:7月21日

本宮祭:7月22日

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●『愛之助さん(ラブリン)上方舞の家元に』

2007-06-09 00:30:09 | うんちく・小ネタ

《片岡愛之助さん楳茂都流(上方舞)家元に!》

先日、新聞の記事に「上方舞(楳茂都流)の家元に上方歌舞伎界のホープ

片岡愛之助さんが内定した。」との記事が。

そして、毎日新聞の6月4日付けの夕刊に「ヨン様の次は…。歌舞伎界のホープ!!

愛之助(ラブリン)が…!!」の記事が特集で掲載されていた。

そういえば、もう4,5年前になるか?一度愛之助さんとお酒を飲んだことがあります。

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このとき、ご一緒させていただきましたが、とても、さわやかな感じの方でした。

堺出身の関西在住の歌舞伎役者さんですが、歌舞伎界(梨園)は血筋を重んじる

世界ですが、梨園出身どころか、歌舞伎を見たこともない家庭に育ったとか。

4,5年前に豆福さんから紹介されてご一緒する機会ができたのですが、

京都の花街と梨園は色々と兼ね合いがありますね。

新聞特集によれば今年「片岡愛之助」さんは大ブレークする気配があるとか。

私も心から応援したいと思います。


■『祇園祭』プロローグ♪♪

2007-06-05 22:50:53 | 祇園祭

《粽(ちまき)・食べれません!厄除けです。》

宵山などに各山鉾で授与される粽(ちまき)は食べれません。

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以前は、山鉾巡行のときに鉾の上から餅投げのように撒いていたが、今は観光客も

多いので、危ないためにそれもしなくなったが、以前拾った人が「なんやこれ食べられ

へんのか」といった光景もよく目にしたものです。

外観は端午の節句の時の美味しいちまきそのものなんですが…。

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山鉾32基のうち、北観音山だけ授与しないが、あとの31基はそれぞれに特徴があり

厄除けや学業成就、恋愛成就、など山や鉾の主題、趣向に応じてさまざまな効験が

こめられている。

授与された粽(ちまき)は持ち帰って家の門口などに吊るして厄除け、魔除けとする。

本来は玄関の内側など屋内に吊るすものとされる。

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ちなみに、恋愛成就、縁結びの粽は「保昌山」。安産の御守りの粽は「占出山」。

不老長寿、商売繁盛の粽は「菊水鉾」。等々である。