彷徨う普代村民

普代村の一村民、
彷徨う村からの貧民の呻き声

初めてのお泊まり

2012年02月10日 | Weblog
2月6日、普代村議会の震災復興調査特別委員会でくろさき荘に宿泊した。議員8名。目的は、「震災以降のくろさき荘の方向性はどうあるべきか」というところにあったと理解している。

その前に、水産業支援の仮設の倉庫等各地区を視察した。
まだ基礎工事中の所もあるが、ほぼ建物が完成している。

以前レストハウスのあった、太田名部地区。以前の駐車場部分に建設。手前は食堂、産直等。奥に見える建物は定置網の番屋。



仮設番屋の基礎工事中の堀内漁港。



普代小学校の非難路も完成。ここを中学校側へ移動。高さがあり、津波の場合の安心感が大分違うと感じた。写真に向って奥の方は数百メートルで海。



くろさき荘の暖房機械室。
年代もののスチーム式暖房だという。全館に回っている配管は腐食が激しくスチームもレは日常茶飯事。宿泊客にもよるが、24時間稼動して、重油代が6万円かかるという。昨年、震災後にボランティアの方が泊まっていて、村内で飲食して話していたらしいが、「寒くて夜寝られなかった」らしい。普通は10時に切って、朝5時に始動。重油代は年平均、26,000円という計算になるらしい。年950万?は凄い。



厨房の様子。ここから料理を運ぶのだが、客室は5階、6階の位置にあるのでエレベータで上げる。
エレベーターまで6メートルぐらい、厨房の位置によっては10メートル近い移動距離があると感じてきた。
  
左は料理専用エレベーター。右の写真の通路を通ってエレベーターまで運ぶ。大変な時間ロスだ。


当日の夕食。これに炭火で焼いたカガミタイとサバを少し干した物が出た。
少ししょっぱめ?ゴハンのおカズとしては最高。

スタッフもとにかく感じがいい。
ニコニコしていて、それが自然に出ている。爽やかです。

地元産の刺身もプリプリと新鮮でサイコーの刺身でした。 
早採りワカメと鱈(たら)の身のしゃぶしゃぶも絶品。
カガミタイは地元では「ザッパざかな」(安いので?)としてあまり食べようとしないようだが、
少し干したり、手をかければ美味しい魚だ。写真撮り忘れて、残念!

(以上、褒めすぎではありませんので申し添えておきます)みんな満足した夕食でした。

翌日の朝食はバイキング。
朝食も十分においしく頂きました。
毎朝市場に行って仕入れる刺身も、今朝は浜が荒れていてないと言われたが、刺身の「漬け」も新鮮なうちに漬けたものでうまかった~!
デザートのヨーグルトはくろさき荘手作り。それにかけるジャムは地元産のやまのきぶどうで、これも手作り。うまかった! 皆さんに好評でした。

「くろさき荘は料理が・・・」と言う人もいるが、みんなで「最高の料理だった」と言って満足して帰ってきました。
新鮮さで勝負すれば、腕以前の問題でしょう。
あとは、料理長のセンスの問題かな?自分は素人ですが。

やはり、議員でもナンデモ、要はセンスだなと思う。
野球のイチローも、センスがいいからあそこまでいったんだと思うのでした。
果たして自分はどうかと思ったとき、センスは好きかどうかの問題もあるなと思う。

となると、ちょっと疑問符?かも知れない。
人のことは言えるが、いざ自分に置き換えるとそう簡単でもない。
だがしかし、「議員は言ってナンボのもん」。
口のセンスがない自分には厳しいと感じる。


朝食の後、従業員からも少し話を聞いた。
7時ごろ朝食で、すでに準備ができているということで、何時ごろ出勤しているのか聞いた。
5時半出勤だそうだ。
で、何時ごろまでと聞いたら、
「大体最後の片付けが終るまでです。夜11時ごろになる事が多いです。」
え?? と一同驚き。

休みは? 「昼食で休めれれば、そのとき。」

「係りの従業員が4人なので、一人休暇だと一日3人でまわすので忙しいと時間に帰れないです。もう3日間ダンナとは逢ってないですよう。」と態度はいたって明るい。

「残業手当が凄いでしょう?」

「え? どういう計算なのか分からないですが、そういう名目はないです。」

実際聞いてみると大変だなと思う。
「よぐやってるな~。」としきりにみんなで感心。
労をねぎらいながら帰ってきた。
議員の立場としても、改善に尽力する必要を感じた。

そのほか前日には、支配人の話も聞いて、色々構想もあることがわかった。
支配人とじっくり話したことのある議員はほとんどいなかったので、支配人に感心していた様子。支配人の存在を認めざるを得ない感じだ。
従業員の労働条件、人員不足のことも非常に気にしていた。
とにかく従業員がよくやっているということを強調していた。
それでもついて行っているということは、支配人の接し方なのだと思われる。

翌朝も、周辺の環境などの構想、展望台の210度?のパノラマは他にはないこと。
そのためには木など周辺環境を整えたほうがいいことなど、熱く語っていただきながらバスで送られました。

いずれにしても、今現在このくろさき荘を現場で采配できるのは佐々木支配人しかいない。これは事実である。
改善できるのは、現場に詳しくない村長でも役場職員でもないことは事実だ。
継続するのであれば、行政がどこまで改善につながるサポートをできるかだ。 
行政主導にこだわり、現場に任せられないのであれば「閉鎖」が得策だ。
これ以上、無策の中での、修理のたびの後追い資金投入は税金の無駄遣いとなる。

今の所、佐々木支配人抜きには、くろさき荘を前向きに方向性付けできる人は誰もいない。と話しながら帰ってきた研修だった。

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