彷徨う普代村民

普代村の一村民、
彷徨う村からの貧民の呻き声

議会の変化の壁

2016年10月12日 | Weblog

縮小ニッポンの衝撃(NHKの放送)

衝撃です。

 

28年10月28日 盛岡 自治会館

村議会議員シンポジウム(約100名) 紫波町・西和賀町・田野畑村・軽米町の各代表議員が意見発表

新潟大学 田口一博先生 講演

      <議員定数・議員報酬のあり方について>

田口先生はいろいろと地方議員の実情に詳しく、講演は3回ぐらい、本も読んでいます。

話も分かりやすく眠くなったことはない(笑

内容としては、我々議員の意を汲んだもので気持ち的には納得でした。

しかし、議員以外には無理だろうなあという感じです。

実情を分からない人に訴えても理解はできないものです。

 田口先生いわく、「地方に講演にいって、議員は減らした方がいいと思いますか?と聞くとほとんどの人が手を上げる。」そうです。報酬についてもほとんどの人が減らした方がいいと言うようです。

では、なぜ減らした方がいいのか? どれぐらいが適正か聞くと答えることができる人はいないといいます。

「住民は詳しい内容を知らずに、ただ減少すべきと根拠もなく言っている。」といいます。

 根拠はあるとは思います。議員が仕事をしているとは思っていないからです。要するに上記、「知らずに」言っています。

かつてある住民に「自分の仕事は欠いても我々のために働いてくれ」というようなことを言われたことがあります。

そこまで犠牲になれるとは思っていませんが、そこまで求められるのが「地方議員」です。

    議会の動き

 以前にも載せましたが少数ですが、報酬を上げようとしている議会もあります。

議員定数はこれまでどこの議会も減らしてきています。

普代村もかつては16人いたころもありますが、自分が立候補したころには10人です。

なぜ減らしてきたのか、田口先生が少しふれていました。

「かつて行政改革といって職員を減らしてきた。職員を減らしてどうなったかと言えば臨時職員が増えた。それを議会改革も同じように議員を減らしてきた。議会改革とは内容の改革であって、行政改革とは別物」というような言い方でした。

行革、ギョウカクと言って職員を減らし、臨時職員を増やし同じ仕事を臨時職員がやっている・・・事にも言及していましたが、なにか変です。行政の方向が、優先順位が住民のサービスではなく、自治体の財政状況向上第一になっているのを感じます。

それと、当時も今も住民の声は議員を減らせです。

住民の声に答えることが、まあ、議会の手柄にもなるからなのかと思います。その後に議員となった議会運営への影響までは想いは至らないものでしょう。

議員定数云々は、あくまで議会活動をまじめにやっていることが大前提の議論です。

テキトウであればいくら多くいても人数には関係ないものと思います。

 報酬については、どこかの町村議員が、息子が高校に進学するので金がかかるから議員を辞めると言って辞職した議員がいたという笑えない話もあるようです。

「基本的に生活できない額では、若い優秀な議員は立候補しようとは思いません。」という事です。

『仕事は犠牲にしろ・報酬は下げろ・少人数で住民の満足を叶えろ』では、金持ちで時間もあり超能力を持ったような議員の集まった議会でなければ難しい。

しかし「町村議員」はそれを求められます。

町村議員の平均年齢62.3歳。 公務員や会社を退職した、比較的お金と時間に余裕のある「裕福」な人が多いのかと勝手に思っています。

 全国の町村議員の平均報酬

全国平均は月額約 212,000円   普代村は 約170,000円

 昔の議員は無報酬でやっていた。という話を聞きます。

田口先生「昭和初期のころは、山林など所有していた地主さんなどに今の議員の役割を国(だったと思う)が割り当てた。しかし大変なので辞めたいという人も出てくる。辞めると住民税などの税金を多くとられる。それでもいいから辞めさせてくれという状況もあった」という話をしていました。

やはり状況は違っても、いつの世も大変なものは大変だと思います。

まして今は、時代背景が違いすぎます。 

待遇を嘆いている町村議員は少なくないことも議員になってからわかりましたが、議員以外では話せません。

 先生は公職選挙法についても話していました。

町村議員は選挙に公費が使われません。(厳密には800枚まで立候補はがきが無償)

町村議員以外は選挙カー、ポスター、ウグイスさんなど公費で賄われます。

これも町村議員の立候補者を減らす要因の一つでもあり、公職選挙法を変えるべきとも言っています。

 普代村の次の選挙、定数に届くのでしょうか?

もっと住民が立候補すべきです。

言っていいのか分かりませんが・・・前回の無投票選挙のあと、内容は言えませんが、ものすごい抗議を数人の住民から言われました。

俺に言われても・・・というと「じゃあ誰だ、議長か?」・・・そんな問題じゃなく・・・

さすがに3度目に言われた人には言いました。「そう思ったら自分で立候補してはどうですか?」と。そういう問題です。

無投票もそうですが、これは住民の志の問題で、議会や議員の問題ではありません。

 ついでに住民の勘違いということで気になっていることを。小さいことですが。

村政懇談会に出席した時のことです。

住民と行政が対峙した形で椅子がありました。当然私は住民側に座ります。

隣のひとが、「なんであっち側に座らないんだ?」と言います。 「俺は行政の人間ではないよ?住民のひとりだから。」と言ったのですが理解したかどうか?行政側と一緒に座ったらおかしな話になります。これは一つの例ですが、議員の立場、役割について「勘違いしてるなぁ」と思うことが、住民にも、議員にもあることがあります。

住民側に議員の立場云々を理解する場はないにしても、議員も実はありません。

選挙で当選しても、議員とは?というようなことを改めて学習はしません。 本人のモラルに任せられます。自分も今だそうかもしれませんが、最初の4年は勘違いが多かったのではないかと思っています。そういう意味で、今回のような研修は議員としての思考の軌道修正の場になります。

中々教えてくれる先輩議員もいません。 「あ、勘違いしてるな」と思っても、言えば悪者にまでならなくても空気が悪くなることを恐れます。そんな議会です。




 



 

 

 

 


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