死を引き裂くようにマーラーの第九交響曲を浴び
眼は悲しく笑い狂おしい響きに愛された
漆黒の闇へと陥入していく寂漠と
孤独をさかさまに飲み込む虹橋は
花のような傷を味わいながら
途方に暮れるように小さく崩れて風に折れる
夏の破片が微かな音をたてて流砂を偲ぶとき
海のなかで弾けた飛魚の鱗をかき集めて
空いっぱいに象眼して天球を拵えたのは
僕たちのせいいっぱいの償いだったのだろう
抱きしめるものもなく
忘れてもしまったけれど
蒼空に浮かぶ小舟のような月がじっと
その手に触れる星々の諦めを掬っては
渇いた僕の口へとまるで血のように運ぶ
死のようにそれを飲みながら
マーラーは消えて
針山のなかへ
眼は悲しく笑い狂おしい響きに愛された
漆黒の闇へと陥入していく寂漠と
孤独をさかさまに飲み込む虹橋は
花のような傷を味わいながら
途方に暮れるように小さく崩れて風に折れる
夏の破片が微かな音をたてて流砂を偲ぶとき
海のなかで弾けた飛魚の鱗をかき集めて
空いっぱいに象眼して天球を拵えたのは
僕たちのせいいっぱいの償いだったのだろう
抱きしめるものもなく
忘れてもしまったけれど
蒼空に浮かぶ小舟のような月がじっと
その手に触れる星々の諦めを掬っては
渇いた僕の口へとまるで血のように運ぶ
死のようにそれを飲みながら
マーラーは消えて
針山のなかへ
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