真実は ひとを傷つける
真実は ひとを怨ませる
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ひとが朝起きてまず最初にすることは
眠り見た夢を わざと読み違えること
まるで影絵の羅針盤でも操るかのようにして
夢を暗示として 行動や言動の選ぶべき方角を向く
かれが見つめる先には 「南極星」が燦然と輝いている
ひとは夢の中にこそ「北極星」を見なければならない
非現実 . . . 本文を読む
このごろ ピアノの前に座って
平均律を弾き始めると
以前よりも 格段に練習量は増えているにもかかわらず
押すべき位置を外したり
アーティキュレーションどころか
強弱のコントロールすらままならぬときがあって
弾きやめてしまうことが多くなった
教会の日常品としてかかれ
ほぼ 省みられることもなく
厳密な推敲がほどこされることもなく
使い捨てのようにして書き捨てられていった
バッハの膨大な作 . . . 本文を読む
マイケル・ブレッカーとアリス・コルトレーンが
同じ日になくなるというのは、何かの奇縁だろうか。
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ぼくは、コルトレーンの最高の伴奏者は
マッコイでもモンクでもなく、アリスだと思っている。
コルトレーンの音を最も深く理解していたのは
間違いなく彼女だろう。
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ブレッカー . . . 本文を読む
朝から母の様子がどうもそわそわと落ち着かないので
思い巡らせてみたところ、今日が両親の結婚記念日で
あるということに思い至った。
父は泰然、それを覚えているか否かも定かでない様子で
鴎外を読んでいた。
午後、紅茶をいれ、親子3人で飲みつつ、
今は亡き祖父などの話をし、当然の成り行きとして
僕の結婚の話題となる。
資力、気分、現況、そのいずれから判断しても
現在においてはあり得ない話なのだ . . . 本文を読む