白河夜舟

水盤に沈む光る音の銀砂

レヴィ=ストロースが亡くなって

2009-11-04 | 日常、思うこと
まあ、黙祷。
これよりほかに、言葉はない。
見つけようがない。





風の噂に、キース・ジャレット、ジャック・ディジョネットが
ベーシストのオーディションを行った、ということを聞いた。
真偽は定かではない。
ゲイリー・ピーコックは、数年前にがんの手術を受けている。
もう74歳でもある。
2年前の公演で、イヤーモニター、正しくは補聴器を付けて
演奏しているのを見ているから、正直、噂には驚きはない。
ただ、本当だとしたら、寂寞の感は、ある。





昨日は、池袋のスタジオで、スタインウェイを弾いた。
久しぶりに弾いたグランドピアノは、思いの外に弾きやすく
指に込める力の配分、これに宿した音の成就の願いについて
瞬刻のうちに叶えられるような時間が続いた。
やや疲労もあって、最初の20分の即興は長く疲れ、重く、
帰ろうか、とさえ思っていたのだが、
30分過ぎからの1時間半は、一瞬の間を空けることもなく
即興と練習の繰り返し、気づけばいつしか制限時刻となり、
辺りは暗くなって、サンシャイン60が静かに、冷たい空に
凍り始めていた。






それでもなお、ジャズの感覚が取り戻せない。
やはりジャズは、僕には向いていないのだろうと思いながら
弾き進めるブラジルの音、フランスの音、フォークロア、
日本の音は、どうにも近しいので、ときに困る。
明後日、「アサッテの人」になってもよいかしら、と思い、
それではいけないだろう、と反省して、
ジャズを聞いて、モードを無理に捻じ曲げて、夜は更ける。






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