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「ニカラグアで11月大統領選へ向けて政敵を排除」 というフェイク・ニュース

2021-06-27 | ラテンアメリカ
「ニカラグアで11月大統領選へ向けて政敵を排除」というフェイク・ニュース

 ニカラグアでオルテガ政権が反対派候補者を逮捕していると大手メディアが報道しています。例えば読売新聞(6/18)は「ニカラグアで反体制派拘束」との見出しで、「11月に大統領選が予定される中米ニカラグアで、反体制派の拘束が相次いでいる。 ・・・ 連続4選を目指すダニエル・オルテガ大統領による露骨な『ライバル排除』ともみられており、国際社会の懸念が強まっている。」と報じました。毎日新聞(6/20)も「ニカラグア弾圧強化 大統領選控え反体制派拘束」の見出しで同様の記事を掲載しました。ニカラグアでは11月に大統領選挙と議会選挙が行われますが、それに向けての反政府勢力と連携する西側政府・メディアによる虚偽報道です。
 teleSUR(ベネズエラ)の「Opinion」にウソを暴く論説記事(6/17)が出ています。その概略訳を紹介します。この内容はMRonlineにも転載され(Jun 19)、他にCuba-Network(Jun 18)にも同様の記事が出ています。

teleSUR Published 17 June 2021 Opinion By: Stephen Sefton, Tortilla con Sal
Nicaragua's Political Opposition as Organized Crime
(ニカラグア: 組織された犯罪としての政治的反対派)

https://www.telesurenglish.net/opinion/Nicaraguas-Political-Opposition-as-Organized-Crime-20210617-0014.html

 2011年の選挙でサンディニスタ民族解放戦線に大敗して以来、ニカラグアの反政府勢力は、国の議会で活動する従来の政党と、地域のNGOをベースとした議会外反対派に分かれた。

 米国政府は、特に、野党を財政的に支援することをあきらめて、「市民社会」の形を売り込む反政府ブロックを打ち固めることに焦点を当てた。 ・・・ この排他的でニセの市民社会組織は、すべて、米国および米国と結びついた政府から直接資金提供されるか、または外国の企業や国の資金による財団などを通じて間接的に資金提供されていた。

 2011年からのさまざまな手段・方策の蓄積期間の後、この議会外反政府勢力は、米国が設計した暴力的なクーデターの試みにとりかかった。それは、2018年の4月から7月まで続いた。しかし、主要な野党の大部分は国の諸機関を尊重し、広範囲にわたる極端な暴力にも、またクーデター推進者と政府との間の全国的な対話にも、参加することを差し控えた。そのため、ニカラグアの野党の主要人物の誰一人として、2018年のクーデターの試みを支持した諸組織の人々の最近の一連の逮捕の影響を受けてはいない。

 逮捕された人々のすべてが直面しているのは、違法行為に対する十分な理由のある起訴である。その違法行為は、米国や欧州連合のどの国でも、またラ米・カリブの事実上すべての国でも刑事訴追を招くであろう。調査中のすべての個人に対する正式の起訴の主要なものは、ニカラグアの法律1055「独立、主権、および平和のための自己決定に対する人々の権利の擁護のための法律」に違反して行動したことである。この法律の下では、次のようなことは犯罪である。国の内政への外国の干渉を求めたり、軍事介入を要求したり、テロや不安定化の行為を組織したり、国とその機関に対する強制的な経済的、商業的、財政的措置を奨励・促進したり、ニカラグア国家やその市民に対する制裁を要求したり歓迎したりすること。

 逮捕された人々の誰一人として、さまざまな政治的連合体や政党によって今年11月7日に行われる総選挙の候補者として選ばれてはいなかった。国際メディアでは多数の逆の報道があったのだが。いずれにせよ、多くのオブザーバーが指摘しているように、彼らが選挙に立候補する可能性があるという外見は、彼らに対する刑事告発から気をそらすための煙幕として役立っている。

 法律1055に基づく起訴に直面している議会外反対派の他の主要なグループは、政治運動「Unamos」の指導者たちである(以前は「サンディニスタ刷新運動MRS」だった)。  MRSからUnamosへの表面的な政治的変身により、MRSの古いリーダーたちは、サンディニスタの過去をもみ消そうとした。そして、元戦闘員の支持者のネットワークにリンクしている。これらの元戦闘員のMRS支持者の比較的小さいが経験豊富で献身的なグループは、260人以上の死者をもたらした2018年の暴力を組織し、指揮し、主導する重要な役割を果たした。

 よく知られた反政府勢力の人物たちの最近の逮捕に関連して、元ゲリラの英雄であるHugo Torresが英国のガーディアン紙によって次のように報告されている。「・・・それが人生の流れである。かつては原則を高く掲げていた人々が、今では裏切っている」と。Torresはわかっているはずだ。彼は、少なくとも2005年以来、ニカラグアへの米国政府の介入に協力してきた。

 Monica Baltodanoは、超革命的であることを装い、特にヨーロッパの左翼の人々たちをだました。いつもニカラグアの右翼と緊密に協力し、欧州連合とUSAIDから彼女のNGO「Popol Nah」へ多額の資金を受け入れた。

 2018年のクーデターの試みが失敗した後、当局は、直接刑事犯罪を犯した人々に焦点を合わせて、背後の組織者の逮捕は控えた。その後、2019年の政府恩赦は、MRSの指導者たちがクーデターの試みにおける彼らの役割について起訴と判決を免れたことを意味した。実際には、2018年の非常に暴力的な事件は、組織犯罪とテロリズムの大規模な演習であった。その間、それに関わったニカラグアの反政府勢力のさまざまな部分は、非常に明確なプログラムに従って運営されていた。

 MRSの指導部は、彼らの運動の活動家の中から経験豊富な元戦闘員を選び出し、暴力をより効果的に組織化した。

 右翼のカトリック教会の司教や聖職者たちは、全国の教区にある教会が暴力的な反政府勢力の本部として機能することを確保して、ロジスティクスを保証した。民間企業組織COSEPもロジスティクスにおいて重要な役割を果たし、人権団体CENIDHやBaltodano's Popol Nahなどの反政府勢力が連携したNGOも同様だった。すべて、外国政府から資金提供を受けており、人権侵害を系統的に誤って伝え、当局による虐待を考案して創り出し、暴力的な反政府勢力活動家による無数の虐待は隠蔽している。

 Juan Sebastian ChamorroのメディアであるLa PrensaとConfidencial、そして米USAIDの資金で設立した多数のオンライン・プロキシ(online proxies)は、国内外の意見を誤解させるために大規模なオンライン偽情報キャンペーンを展開した。

 この大規模で複雑な作戦は、2011年に伝統的な反政府政党が崩壊した後、何年にもわたってニカラグアのエージェントと協力して、米国当局によって計画された。 Unamosの元サンディニスタとその反政府の同盟者たちは、米国およびその同盟諸国政府の介入との違法な共謀に加えて、今年の選挙に向けて、またひとつ別のクーデターの試みを計画していた。いずれにせよ、現在告発されている人々が彼らの犯罪で起訴され刑を宣告された場合、ニカラグアでは彼らに多くの同情を抱く人はほとんどいないだろう。


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