中古パソコン購入には色々なリスクがあります。
分解して部品を取るために買い求めるような、パソコンに堪能な方ならば、私の意見は不要でしょう。
しかし初心者の方、自力でOSインストールができない方では、安物買いの銭失いになることがあります。
1.付属品は全て揃っていますか?
マニュアルや再セットアップ用CD-ROM等の付属品が揃っていないと困りますよ。
特に非常時のリカバリーができないと結局は使い物にならない機械になります。
2.寿命は大丈夫?
パソコンは3年以上経てば経年劣化が表れても仕方のない機械。
買った直後は動いたとしても、すぐに寿命を迎えるかもしれません。
日本の商法ではパソコン等OA機器の減価償却期間は4年。ということは、目安4年で寿命になっても文句は言えません。
ですので中古という時点で、長期間使えるという希望は捨てるべきです。
世界的なメーカー(DELL、Acer、Apple 等)の多くは、パソコンの修理部品の確保を最短3年で終了。
(参考:Acerの場合 http://www2.acer.co.jp/support/warranty/index.html )
日本有名家電メーカー(NEC,富士通 等)でさえ、目安5年か6年ですから。
もしも以前の利用者が3年半使っていたら?
中古で安く買えても半年足らずで使えなくなったらどうしますか?
3.性能は十分?
いくら安くとも、目的のことを行うだけの性能がなければ仕方ありませんよ。
4.出所はしっかりしてますか?
オークションなどでは盗品が扱われていることがあります。
また、インストールされているソフト類がライセンス違反品という可能性があります。
実際にこんなことがありました。
ある日、パソコン持込のお客様が。
WindowsXPが起動しないので修理して欲しいとのこと。
見るとかなり古い富士通ノート。Win98後期の頃の機体です。
試しにスイッチをいれてみる。
XPの起動が始まる。
ログイン画面で
「ライセンス認証をしてください」
となった。
ネットに接続し認証処理をさせてみると、
「不正利用の可能性があります」
といった文面が。
あら?と思い聞いてみると中古でした。
・地方新聞の隅に
「中古パソコン安く売ります」
という記載を見つけ購入したもの。
・連絡先は携帯電話。
・30,000円ぐらいで購入。
・マニュアルやリカバリCDなどは無し。
・不正コピーと思しきWindowsXPのCD-Rが付属。
【その際のお客様との会話の要約】
「動かない原因はOSが不正品であるからですね」
「どうすればいい?」
「XPを25,000円ぐらいかけて買う必要があります」
「えっ?そんなにかけないと動かないの?」
「使えるように設定する為には作業も必要です」
「俺できないよ」
「作業は有料になりますが弊社でできます。でも、」
「でもなに?」
「メモリが256MBしかないので、大したコトできません」
「WordとExcelは?」
「ものすごく動きが遅い事を覚悟できるなら。でも、」
「・・・?」
「Word/Excelを買うのに28,000円ぐらい必要でしょう」
「ならインターネットは?」
「ウィルス対策しないと危険です。でもメモリが足りません」
「じゃあ、何に使えるのコレ?」
「・・・・インテリアでしょうか?」
このお客様は結局そのパソコンの使用を諦めました。
廃棄を希望されましたが、
リサイクル法により廃棄も有料ということを伝えると、更に落胆されておりました。
一部省略しておりますが実話です。