今日は、雨の中、
再び、ここ↓タワーホール船堀へ。
今日は大ホールで、
この↓コンサート。
合唱NAO(なお) コーラスグループ、
演奏は東京シンフォニックアンサンブル。
開場5分前に行ったら、この行列。
高齢者が多いです。
中央のベストポジションを確保。
前半は、バッハで
カンタータ第147番「心と口と行いと生きざまをもって」。
ヨハン・ゼバスチャン・バッハが
1723年に、主の母マリア訪問の祝日のために作曲したと
される教会カンタータ。
カンタータとは、
単声または多声のための器楽伴奏付の声楽作品をいいます。
バッハは、ライプツィヒの教会の音楽指導者となり、
毎日曜日の礼拝に合わせて年間50~60ほどのカンタータを
ほぼ毎週作曲、上演するという、驚異的な活動を行いました。
今日残されているのは、約200曲の教会カンタータで、
その他、50曲が紛失しています。
カンタータ第147番は、
数あるバッハの教会カンタータの中でも
抜群の人気作で、
2部10曲で構成される中、
第6曲と第10曲は特に親しまれており、
(歌詞は違うが、曲は同じ)
どこかで聞いたことがあると思います。
聴きたい方は、↓をコピーして使って下さい。
https://youtu.be/XCSW4dxpW8A?t=6
続いて、
モテット第6番「主を称えよ、全ての異教徒よ」
を演奏。
モテットとは、
聖書の詩編などを歌詞にもつ多声の宗教声楽曲。
バッハは6曲(異説では8曲)モテットを作曲しています。
ここで休憩が入って、後半は、
モーツァルトのレクイエム(死者のためのミサ曲)。
モーツァルトの最後の作品で、
その死によって未完のまま残され、
弟子のジュースマイヤーにより
補筆完成されたもの。
ヴェルディ、フォーレの作品とともに
「三大レクイエム」の一つに数えられています。
実は私がクラシックの中で一番好きなのは、
バッハの「マタイ受難曲」。
2位がフォーレの「レクイエム」で、
3位がモーツァルトの「レクイエム」。
全部宗教曲なのは何故でしょうか。
忘れられないのは、
「アマデウス」の中で効果的に使われたことで、
ピーター・シェーファーの戯曲(1979)では、
モーツァルトの才能を妬む宮廷作曲家のサリエリが、
策略を使ってモーツァルトを窮乏に追い込み、
「レクイエム」作曲中の体調の悪いモーツァルトを
死神の格好で精神的に混乱させ、
死に至らせる、という展開。
映画化された「アマデウス」(1984)では、
そのサリエリがモーツァルトと共に
「レクイエム」の作曲を一緒にする、
という驚天動地の脚色がなされ、
(原作者自身の脚色)
モーツァルトの口述を
サリエリが採譜していく中、
「レクイエム」の曲が効果的に使われています。
この場面は鳥肌モノでした。
ちなみに、
映画「アマデウス」は、
1984年度のアカデミー賞で、
作品賞・監督賞・主演男優賞・
脚色賞・美術賞・衣裳デザイン賞・
メイクアップ賞・録音賞の8部門を受賞。
私の「宇宙旅行に持っていく10本の映画」の一つです。
今回のコンサート、
コーラスは36人、
管弦楽は22人と
やや小ぶりの編成で、
どうかな、と思いましたが、
なかなかの演奏で、
この曲を聴くいつものように、
泣きそうになりました。
特に、4人の独唱者の歌唱が
視覚的に捉えられ、
ああ、こういう風に連携していたのか、
と納得しました。
また、正面の壁に歌詞の日本語訳が映し出されて、
今歌われている内容がよく分かり、
キリスト教の死生観、審判への恐れ、
復活への希望が伝わり、
なかなかの趣向でした。
↓は字幕のプロジェクター。
寒い雨の中でしたが、
心が豊かになる冬の一日でした。
指揮者は近藤直子さん、
ソリストは、↓のとおり。
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