カエサルの世界

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◎ワードプロセッサのすべて

2017年02月16日 | ☆パソコンとか  

 35年前、『ワードプロセッサのすべて』という本を買いました。雑誌「ニュートン」の別冊です。


 発行が昭和57年とあるので、1982年ということになります。カエサルが大学を卒業して就職した年です。
 このあたりの状況をちょっと整理しておくと、1976年に日本で初めてのマイコン(NEC TK80)が発売されたとき、カエサルは予備校生でした。大学に入学した後は、さまざまなマイコン(当時パソコンという言葉はありません)が発売されたのだけど、学生に買えるようなものではありませんでした。でも、興味はあったので、マイコン雑誌などは買っていました。
 「日本語ワードプロセッサ」という言葉も知っていましたけど、電子式のタイプライターのようなものだと思っていました。


 世界で初めての日本語ワードプロセッサ(東芝 JW-10)が発売されたのは1978年なんだそうですけど、そのことはまったく知りませんでした。
 写真は、その後継機種の広告です。外観は、初代と同じで、机まるごとが本体ということになります。初代の価格は630万円だったそうです。


 1982年当時に発売されていた日本語ワードプロセッサたちです。

 カエサルは、学生時代に英文タイプライターを使ったことがあり、就職してからは日本語タイプライターも使っていました。ワードプロセッサというのは、日本語を入力するための電子式のタイプライターだと思っていました。
 でも、マイコン雑誌の広告に「英文ワードプロセッサ」というのが出ていて、気になりました。英文には、機械式だろうが電動式だろうが電子式だろうがタイプライターというものがあるわけで、あえて「ワードプロセッサ」などという言葉を使う意味がわかりませんでした。
 調べてみたら、入力した文章を加除訂正してから印字できるということがわかりました。その他にも、コピーしたり、移動したり、保存したり、読み出したり、いろいろなことができるということがわかってきました。知れば知るほど、凄いものだと思いました。


 写真は、日本デジタル研究所というところの「文作くんⅡ世」という機種の広告です。ワードプロセッサとして一通りのことができるようで、それでいて137万円という低価格(?!)です。かなり興味を引かれました。
 資料請求のハガキを出してみたら、セールスマンが直接来て、この後継機種である「文作くんⅢ世」を買うことにしちゃいました。100万円未満で納まるということで話を進めていたんだけど、結局100万円を超えちゃいました。ちなみに、当時のカエサルの月給(手取り)は10万円ジャストです。生まれて初めてローンを組み、生まれて初めてのボーナスなどはすべて注ぎ込みました。
 まあ、無謀なことをしたものだと思います。でも、1982年の時点で、個人で日本語ワードプロセッサを持っていたなんていうのは、全国にそう何人もいなかったと思います。そうした意味では、ちょっと自慢してもいいかなと思っています。


 写真は、まったく別の機種の入力方式を説明したページです。右手で漢字のグループを指定して、左手でその中のどの文字かを指定するという方式みたいです。当時の入力方式は各社さまざまでした。

 カエサルの購入した「文作くんⅢ世」は「カナ漢字変換方式」でした。ただし、「単漢字変換」です。「カン」と入力した後で「変換」キーを打つと、巻・間・観・感・・・などという候補が表示されるので、その何番目かを指定してやるというシステムです。
 その1年後くらいに無料でバージョンアップしてもらい、「熟語変換」ができるようになりました。「カンジ」と入力して「変換」キーを打つと、漢字・幹事・監事・・・などが表示されるというしくみですね。だいぶ楽になりました。


 表紙裏の見開き広告、富士通の「マイ・オアシス」という機種です。スペックはちょっと低かったんですけど、75万円という驚異的な低価格でした。発売直後ということで、この本の記事としての紹介はありませんでした。この半年後くらいには、50万円台の機種が発売されたということも覚えています。1984年には富士通から22万円、1985年には東芝から99,800円というワープロが発売されたそうです。こうした低価格化を背景に、ワープロ専用機が大ブームになっていくわけですけど、カエサルはパソコンを使うようになりました。
 1983年に PC9801F2、1984年に PC9801M2、1985年に PC9801VM2を買ったんだと思います。1年くらいのズレがあるかもしれませんが、毎年パソコンを買っていたということになります。
 1985年には、ワープロソフトの「一太郎」を買いました。これは、「文節変換」ができます。「カンジハ」と入力して、漢字は・幹事は・監事は・・・などが表示されることになります。感激しましたね。入力のしやすさが全然違います。
 1986年には、その一太郎がバージョンアップして Ver.2 になりました。これは、感激感激です。Ver.1 を使っていて、ここはこうして欲しいな、とか、こうだったらいいな・・・と思っていたようなところが、全部、その通りになっていたという感じです。
 1987年には、さらにバージョンアップして Ver.3 になりました。これは、ワードプロセッサの完成形と言っていいと思います。その後の30年間、ワードプロセッサは進化していないと言ってもいいんじゃないかな。

 今、カエサルが使っているのは「ワード」の互換ソフトの無料版ですけど、とにかく使いづらいです。無料版だから悪いのか、互換ソフトだから悪いのか、などとも思いますが、そもそも「ワード」というのが「日本語に対応している英文ワープロ」なんですよね・・・などという話を始めるとキリがないので、やめることにします(笑)


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2 コメント

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ブラザーピコワード (うやじおとご)
2017-02-16 16:20:41
いやあ、驚いた。私が最初に勤めた文化財保護課でも、82年ごろはしりのワープロを個人で買った人がいました。すごいね。私が買ったのは、ブラザーピコワード。当時、¥88,000。1行分が、液晶の窓に出て、それ以上はあふれてしまうので、1行ぶん印字して、また入力。30字ぐらいだったかな。記憶装置なし。というやつでした。安いので画期的だった。遺跡の現地説明会の原稿作りに使いました。
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ピコワード (カエサル)
2017-02-16 18:29:56
 ピコワードという名前はともかく、そのスペックは覚えています。1行ずつの入力・印字。タイプライターでしたね。
 うやじおとごさんのを見たのかな?
 カエサルが村田に転勤したのは1995年だから、そんなことはないよね。蔵王で誰かが持っていたのかもしれません。


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