カポーティ
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原題:Capote
制作:2005年 アメリカ
制作:キャロライン・バロン マイケル・オホーヴェン ウィリアム・ヴィンス
監督:ベネット・ミラー
脚本:ダン・ファターマン
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン キャサリン・キーナー クリフトン・コリンズ・Jr マーク・ペルグリノ クリス・クーパー ブルース・グリーンウッド
トルーマン・カポーティを描いた伝記映画「カポーティ」です。代表作の「冷血」を取材して書き上げるまで描かれています。
1959年、カンザス州の小さな町で、一家4人が惨殺されるという事件が起こります。ニューヨーク・タイムズでこの事件を知ったカポーティ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は興味を持ち、幼馴染のハーパー・リー(キャサリン・キーナー)と共に現場に向かい、事件について調べていきます。ある日、ついに犯人2人との接触に成功します。犯人のひとりペリー・スミス (クリフトン・コリンズ・Jr)と触れ合ううちにカポーティは創作意欲を掻き立てられ、間もなく「冷血」の執筆をはじめます。しかし、ペリーは肝心な犯行時のエピソードは話してくれません。そんな中、二人の「死刑」も延期を繰り返され次第に追い詰められていくカポーティですが。
カポーティの苦悩を描いた作品です。「作品を書くため」なのか「友情」なのか。観ていてわからなくなります。凄い話ですよね。作品を仕上げるために弁護士をつけ死刑執行を先延ばしにさせるカポーティ。しかしいざ、小説が仕上げの段階に向かうと彼らの死を願うようになる。カポーティのエゴにより結果として彼らの生死をコントロールしているようにも映ります。
そんなカポーティの執筆時の苦悩や繊細さなどが丁寧に静かに描かれています。フィリップ・シーモア・ホフマンの演技は確かに素晴しいものだと思いますが、映画としては好みがハッキリ分かれるタイプの作品だと思います。
・カポーティ@映画生活
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