以前から、マスコミの報道のあり方には、疑問を持っていました。
知り合いにも、
「新聞記事なんて、話半分で読まなきゃ駄目よ。
以前取材されたことがあるけど、『最初に結論ありき』で、
都合のいいことしか載せないし、
おまけに、言ったことと正反対の記事書かれちゃったわ」
という人もいます。
特に、医療に関する記事。
一方的に医療関係者を悪者にするスタンスが多すぎはしないか。
最近のもので言うと、救急搬送中に交通事故にあったという例の事件。
奈良から救急搬送の妊婦が流産 10病院受け入れ断る
この見出し、センセーショナルにあおるものになっていません?
「受け入れ拒否」となっている記事も見ましたが、
「受け入れ不可能」だったのでは?と思っていました。
そしたら、次に、こんな記事が。
<奈良・妊婦搬送中流産>最初要請の病院、受け入れに余力
奈良県立医大に空きベッド 搬送女性流産問題
こんな風に書くと、「受け入れ可能だったのに受け入れなかった」と受け取られかねませんよね?事実、そう思っている方も見受けられました。
私、入院していたことがありましたが、看護婦さんもお医者さんも、
皆さん、とっても忙しそうでした。
それでなくても、医師不足が言われる昨今、
本当に受け入れるわけには行かない(不可能な)病院も多かったのではないかと推測していました。
なのに、こんな社説まで出る始末。
【主張】妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち
それにしても、痛みをこらえる患者をたらい回しにする行為は許されない。理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろあるだろうが、患者を救うのが医師や病院の義務である。それを忘れてはならない。
って、ひどい言われようです。
手術中に、新しく患者を受け入れられるわけ無いじゃん?
無責任に受け入れて、どんな治療が出来るというのか。
搬送妊婦受け入れ拒否、奈良県立医大病院がHPで経緯説明
という記事が出ました。でも、この記事だけでは、説明不足です。
実際の奈良県立医大病院のHPを見てください。
今般の妊婦救急搬送事案について
次々に運び込まれる患者さん。
この状態で受け入れろって言うんですか?
ベッドが空いていても、受け入れられるわけがありません。
お医者さんだって、私たちと同じ2本の手しかない人間です。
薬師如来のように、万人をすくう手なんて持っているはずがありません。
当直とありますが、実際は夜勤と変わりません。
前日の朝から24時間勤務した後で、続けて通常勤務をするんですよ?
こんなこと続けてたら、死んじゃいますよ。
お医者さんになる人、いなくなっちゃいますよ。
そう思って、サイトをうろうろしていたら。
昨年の、大淀病院の事件。
分娩(ぶんべん)中だった妊婦さんが脳内出血のため意識不明となり、19病院から転院を断られた後、搬送先の病院で死亡したとの報道の後、
大淀病院は、産科を休診。奈良南部の病院は、産科がゼロになってしまったそうです。
奈良南部の病院、産科ゼロ 妊婦死亡、町立大淀も休診へ
元々、産科と小児科は、過酷な職場と聞いています。
出産は、命がけの仕事であることは、今も昔も同じです。
でも、医療関係者の努力のおかげで、
昔は助からなかった命がたくさん救われるようになって来ました。
医療が高度になった分、患者さんが亡くなった時に、
高度の医学知識が無ければ、あるいはあっても、
原因を特定するは難しくなっているかもしれません。
容態が急変することも多く、
さっきまで元気だった家族が急に亡くなれば、
残された遺族は、納得できないという気持ちにもなるでしょう。
大事な家族をなくされた方の心中は、想像することすらできません。
いざその立場に立たされたら、私だってどういう態度をとるのか、分かりません。
でも、でもね。
それをただセンセーショナルに報道するのは、どうかと思うんですよ。
不正を許せといっているわけでも、過誤を見逃せといっているわけでもありません。
でも、奈良南部に産科がなくなってしまったこと、
このことに関するマスコミの責任は、ゼロなんでしょうか。
今回の報道のあり方を見ると、またお医者さんが減っていって、
過酷な現場に拍車をかけることになりはしないかと、
本気で心配しています。
知り合いにも、
「新聞記事なんて、話半分で読まなきゃ駄目よ。
以前取材されたことがあるけど、『最初に結論ありき』で、
都合のいいことしか載せないし、
おまけに、言ったことと正反対の記事書かれちゃったわ」
という人もいます。
特に、医療に関する記事。
一方的に医療関係者を悪者にするスタンスが多すぎはしないか。
最近のもので言うと、救急搬送中に交通事故にあったという例の事件。
奈良から救急搬送の妊婦が流産 10病院受け入れ断る
この見出し、センセーショナルにあおるものになっていません?
「受け入れ拒否」となっている記事も見ましたが、
「受け入れ不可能」だったのでは?と思っていました。
そしたら、次に、こんな記事が。
<奈良・妊婦搬送中流産>最初要請の病院、受け入れに余力
奈良県立医大に空きベッド 搬送女性流産問題
こんな風に書くと、「受け入れ可能だったのに受け入れなかった」と受け取られかねませんよね?事実、そう思っている方も見受けられました。
私、入院していたことがありましたが、看護婦さんもお医者さんも、
皆さん、とっても忙しそうでした。
それでなくても、医師不足が言われる昨今、
本当に受け入れるわけには行かない(不可能な)病院も多かったのではないかと推測していました。
なのに、こんな社説まで出る始末。
【主張】妊婦たらい回し また義務忘れた医師たち
それにしても、痛みをこらえる患者をたらい回しにする行為は許されない。理由は「手術中」「ベッドがない」といろいろあるだろうが、患者を救うのが医師や病院の義務である。それを忘れてはならない。
って、ひどい言われようです。
手術中に、新しく患者を受け入れられるわけ無いじゃん?
無責任に受け入れて、どんな治療が出来るというのか。
搬送妊婦受け入れ拒否、奈良県立医大病院がHPで経緯説明
という記事が出ました。でも、この記事だけでは、説明不足です。
実際の奈良県立医大病院のHPを見てください。
今般の妊婦救急搬送事案について
次々に運び込まれる患者さん。
この状態で受け入れろって言うんですか?
ベッドが空いていても、受け入れられるわけがありません。
お医者さんだって、私たちと同じ2本の手しかない人間です。
薬師如来のように、万人をすくう手なんて持っているはずがありません。
当直とありますが、実際は夜勤と変わりません。
前日の朝から24時間勤務した後で、続けて通常勤務をするんですよ?
こんなこと続けてたら、死んじゃいますよ。
お医者さんになる人、いなくなっちゃいますよ。
そう思って、サイトをうろうろしていたら。
昨年の、大淀病院の事件。
分娩(ぶんべん)中だった妊婦さんが脳内出血のため意識不明となり、19病院から転院を断られた後、搬送先の病院で死亡したとの報道の後、
大淀病院は、産科を休診。奈良南部の病院は、産科がゼロになってしまったそうです。
奈良南部の病院、産科ゼロ 妊婦死亡、町立大淀も休診へ
元々、産科と小児科は、過酷な職場と聞いています。
出産は、命がけの仕事であることは、今も昔も同じです。
でも、医療関係者の努力のおかげで、
昔は助からなかった命がたくさん救われるようになって来ました。
医療が高度になった分、患者さんが亡くなった時に、
高度の医学知識が無ければ、あるいはあっても、
原因を特定するは難しくなっているかもしれません。
容態が急変することも多く、
さっきまで元気だった家族が急に亡くなれば、
残された遺族は、納得できないという気持ちにもなるでしょう。
大事な家族をなくされた方の心中は、想像することすらできません。
いざその立場に立たされたら、私だってどういう態度をとるのか、分かりません。
でも、でもね。
それをただセンセーショナルに報道するのは、どうかと思うんですよ。
不正を許せといっているわけでも、過誤を見逃せといっているわけでもありません。
でも、奈良南部に産科がなくなってしまったこと、
このことに関するマスコミの責任は、ゼロなんでしょうか。
今回の報道のあり方を見ると、またお医者さんが減っていって、
過酷な現場に拍車をかけることになりはしないかと、
本気で心配しています。