茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

利休百首17

2020-05-08 15:45:45 | 利休百首
 全く更新していなくてお恥ずかしい限りですが、百首まで地道に進みたいと思います。


17.薄茶入蒔絵彫もの文字あらば 順逆覚え扱ふと知れ


 薄茶器は、材質も様々で漆塗が多いものの、他に、木地,象牙,竹,一閑張,籠地,陶磁器,金属などの素材もある。
 そして、無地だけでなく、蒔絵や漢詩、和歌が蓋から胴にかけて書かれているものや、堆朱、堆黒、鎌倉彫などの彫り物があるものがある。
 
 そういった柄のある薄茶器を使用する時は、蓋と胴の合う場所をよく見定めて扱わなければならない。
 特に亭主は拝見に出す時は注意しなければならない。

 また、点前をする亭主だけでなく、客側もよく正面と裏を見定めて拝見し、返す時も蓋と胴の柄を合わせて返さなければならない。

***********************

 薄茶器は、薄茶を入れるための器の総称で、その形から、棗、中次、寸切、吹雪があります。そして、その形によって扱いが微妙に違ってきます。

 点前をしていて、柄のある薄茶器を使用している場合は、一番最初の準備もそうですが、抹茶を茶碗に入れた後と拝見に出すために薄茶器を清めた後に、気を使います。
 特に拝見前の清めはお客様にそのまま茶器を見て頂くので、柄がずれてはいけないと集中します。
 けれど、如何にも柄を合わせるように、正面を間違わないように頑張っています!という雰囲気は出さないよう、あくまで自然に手を動かすこと。

 そんなわけでお稽古ではつい無地のものを選びがちです。お稽古の時こそ、柄のものを積極的に使って練習する方がよいのでしょうね。。。。反省。

 どちらかというと、使い込まれた無地の茶器には深い味わいがあって、私は特にシンプルな黒棗が好きです。でも、様々に趣向をこらした華やかな薄茶器は楽しく、茶席でも、茶道具屋さんでも見入ってしまいます。ワクワクするのは茶入よりも、無地よりも、柄のある茶器の方かもしれません。


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2 コメント

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利休百首・・・ (春旦)
2020-05-09 09:53:38
稽古中に「・・・と利休百首に書いてある」と指導します
するときっと利休さんに教えていただいた気持になるのかも?
私の場合お薄器の正面の扱いにはきびしい
抹茶は表千家の場合向う側から手前側にむけてすくってきますので、手前側に山が残ります
この山の部分が正面ですからこの位置が狂わないような扱いを指導ということになります
私の場合正面を必ず親指で扱い、拝見は正面を回してお出ししますので正面を目で追って寸分の狂いもなく出すことを徹底
拝見に出した瞬間をわたしがサッと中を確認・・・「よく出来ました~❤」とほめると、皆喜ぶんですよねぇ・・・笑
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正面 (m-tamago)
2020-05-09 21:55:06
なるほど、利休百首に書いてあると言われたら、益々集中するかも。
私も今後は心します。

春旦さんにご指導頂いたら、私は注意されてしまう、と引き締まりました。
これから正面にもっと集中します!
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