21.口ひろき茶入の茶をば汲むといふ 狭き口をすくふとぞいふ
言葉通り。
口の広い茶入からは抹茶を「汲む」といい、口の狭い茶入からは抹茶を「すくう」という。
ちなみに、口の広い茶入といえば、大海や鮟鱇など。
それ以外の形はほとんどの茶入が口が小さいと言えるでしょう。
しかし、私は、これらの言葉を使い分けていなかった。
それどころか、茶入からは、抹茶は「すくう」ものだとずーっと思っていた。
大海や鮟鱇を使うことは少ないし、「汲む」という言葉を聞いた記憶も全くなく。。。
抹茶を「汲む」って?
井口海仙先生は、このようにおっしゃっています。
”利休百首”より一部引用******************
口の広い茶入は、さながら碧潭、
口の狭い茶入は、清溜、
「汲む」「すくう」
なんという心にくい言い回し方であろう。
口の狭い茶入は、すくうに回し気味にしなくてはならぬ。
さるにても、われら茶道の先賢たちが、それらから果たして何を汲み、
何をすくわんとしたのであろう。
この歌には、表面的な技巧以外に、もっと深い意味があるように思われる。
**********************
これを読んでもよくわからず、まずは言葉調べから。
◎ 碧潭 = 深く青々したふち
◎ 清溜 = 清い水溜まり
◎ 汲む =
器物や手のひらなどを使って、水などをすくい取る。
また、ポンプなどの機械によって水などを容器に移し入れる。
◎ すくう =
手のひらやさじなど、くぼんだ形のものを使って、液状・粉末状のものの表面に近い部分を、
えぐるようにして取り出す。
また、手のひらやさじなどで、液体の表面に浮いているものやその中にあるものを、
下から受けるようにして取り出す。
汲むには、たくさんだけど、浅めに掬い取るイメージがあり、
すくうには、少しだけれど、深めに掬い(えぐり)取るイメージがある気がした。
つまり、口の広い茶入は蓋を開けるとそこには深く青々とした淵が広がっているように
見えるから、水を汲みあげるように抹茶を取りだす。
口の小さい茶入は小さな水溜まりがあるように見える、口が小さい分必要な量を
取り出すには、そこに茶杓をぐっと入れてえぐるように抹茶を取り出す。
こんなイメージだろうか。
今まで茶入からの抹茶の取り出し方を意識したことなどなかったが、これを読んで、
次回大海を使うときには、意識が変わりそうだ。
海仙先生がいわれるように、先賢たちが何を汲み、何をすくわんとしたのか。
未熟な私にはまだくみ取ることができない。
<ご参考>茶入”大海”
<ご参考>茶入”鮟鱇”
言葉通り。
口の広い茶入からは抹茶を「汲む」といい、口の狭い茶入からは抹茶を「すくう」という。
ちなみに、口の広い茶入といえば、大海や鮟鱇など。
それ以外の形はほとんどの茶入が口が小さいと言えるでしょう。
しかし、私は、これらの言葉を使い分けていなかった。
それどころか、茶入からは、抹茶は「すくう」ものだとずーっと思っていた。
大海や鮟鱇を使うことは少ないし、「汲む」という言葉を聞いた記憶も全くなく。。。
抹茶を「汲む」って?
井口海仙先生は、このようにおっしゃっています。
”利休百首”より一部引用******************
口の広い茶入は、さながら碧潭、
口の狭い茶入は、清溜、
「汲む」「すくう」
なんという心にくい言い回し方であろう。
口の狭い茶入は、すくうに回し気味にしなくてはならぬ。
さるにても、われら茶道の先賢たちが、それらから果たして何を汲み、
何をすくわんとしたのであろう。
この歌には、表面的な技巧以外に、もっと深い意味があるように思われる。
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これを読んでもよくわからず、まずは言葉調べから。
◎ 碧潭 = 深く青々したふち
◎ 清溜 = 清い水溜まり
◎ 汲む =
器物や手のひらなどを使って、水などをすくい取る。
また、ポンプなどの機械によって水などを容器に移し入れる。
◎ すくう =
手のひらやさじなど、くぼんだ形のものを使って、液状・粉末状のものの表面に近い部分を、
えぐるようにして取り出す。
また、手のひらやさじなどで、液体の表面に浮いているものやその中にあるものを、
下から受けるようにして取り出す。
汲むには、たくさんだけど、浅めに掬い取るイメージがあり、
すくうには、少しだけれど、深めに掬い(えぐり)取るイメージがある気がした。
つまり、口の広い茶入は蓋を開けるとそこには深く青々とした淵が広がっているように
見えるから、水を汲みあげるように抹茶を取りだす。
口の小さい茶入は小さな水溜まりがあるように見える、口が小さい分必要な量を
取り出すには、そこに茶杓をぐっと入れてえぐるように抹茶を取り出す。
こんなイメージだろうか。
今まで茶入からの抹茶の取り出し方を意識したことなどなかったが、これを読んで、
次回大海を使うときには、意識が変わりそうだ。
海仙先生がいわれるように、先賢たちが何を汲み、何をすくわんとしたのか。
未熟な私にはまだくみ取ることができない。
<ご参考>茶入”大海”
<ご参考>茶入”鮟鱇”