NHK教育テレビ趣味悠々「涼を楽しむ」で、裏千家坐忘斎宗匠が茶席で夏を涼しく楽しむポイントを毎週ご紹介なさっている。これまで3回、涼とは何か、涼を道具に見つける、涼を菓子に見つける、来週以降は、風炉の季節の懐石、朝茶を味わう、名水点、葉蓋点前と続く。楽しみである。これまで、ブログでも葉蓋、洗い茶巾、名水点とご紹介してきたが、茶道では涼しく感じられる工夫がたくさんあります。今日は夏ならではのお道具ということで、平水指と平茶碗についてご紹介します。
夏涼しくというとまず“水”を思い出します。川や海などたくさんの水をたたえた場所は見た目に涼しくほっとさせられます。茶席でも、夏は平水指といって、普段より大振りで、口の大きい、深さのない水指を使って、お客様に水面を見せる工夫をしています。平水指では蓋を開けた時になみなみと張った水が見えて、清涼感が漂います。素材は青磁・染付・唐銅など様々で、先日の葉蓋でご紹介したように、ガラス製のものを使うこともできます。水指として作られたものでなくても、大振りの鉢を使って平水指に見立てることもできます。それに葉を乗せれば立派な平水指を使った葉蓋のお点前が楽しめるわけです。自分なりの工夫で夏の趣向を楽しめますね。
また、平水指は口が大きいので当然蓋も大きくなります。通常の水指は蓋を開けたら水指にたてかけますが、平水指の際は、蓋が大きいので、全てではありませんが割り蓋といって、半分に蓋を分けて蝶番で繋ぎ、半分だけ開けるようになっているものがあります。これまた見事な工夫です。
平茶碗、名前の通り平たく浅いお茶碗です。空気に触れる部分が大きいので通常のお茶碗より抹茶が冷めやすく=熱すぎず飲みやすくなっています。平たく安定が悪いので、抹茶を点てる時は上から茶碗を押さえるようにします。一面に細かいキラキラした泡の立った抹茶は見た目にも涼しそうです。また、茶碗というと焼物を思い浮かべますが、最近はガラスのお茶碗も多く見られるようになりました。磨り硝子状の茶碗に緑が透けて見えてこれまた涼しそうです。
反対に冬は筒茶碗という湯呑のような筒状の、口が狭く深さのあるお茶碗があります。こちらは抹茶を冷めにくくする工夫です。
ふつうのお茶碗もいいのですが、平茶碗、筒茶碗という特徴のある茶碗は味わいがあります。どちらかというと私は平茶碗の方が好きです。その理由は泡がきれいに点った様子が一目瞭然で嬉しいからです。(反対に泡が上手に立たないとまずそうでお客様に申し訳ないし、がっかりしてしまいます。)
茶道を習い始めた頃、茶碗、水指とひとつの名称でしかなかった道具にも、様々な形や素材、使い方によってたくさんの呼び方があることを知り、世界が広がっていきました。自然現象がもたらす季節感だけでなく、夏は夏らしく、冬は冬らしく、人間が作り出す季節の楽しみ方があることを茶道具は教えてくれました。
夏涼しくというとまず“水”を思い出します。川や海などたくさんの水をたたえた場所は見た目に涼しくほっとさせられます。茶席でも、夏は平水指といって、普段より大振りで、口の大きい、深さのない水指を使って、お客様に水面を見せる工夫をしています。平水指では蓋を開けた時になみなみと張った水が見えて、清涼感が漂います。素材は青磁・染付・唐銅など様々で、先日の葉蓋でご紹介したように、ガラス製のものを使うこともできます。水指として作られたものでなくても、大振りの鉢を使って平水指に見立てることもできます。それに葉を乗せれば立派な平水指を使った葉蓋のお点前が楽しめるわけです。自分なりの工夫で夏の趣向を楽しめますね。
また、平水指は口が大きいので当然蓋も大きくなります。通常の水指は蓋を開けたら水指にたてかけますが、平水指の際は、蓋が大きいので、全てではありませんが割り蓋といって、半分に蓋を分けて蝶番で繋ぎ、半分だけ開けるようになっているものがあります。これまた見事な工夫です。
平茶碗、名前の通り平たく浅いお茶碗です。空気に触れる部分が大きいので通常のお茶碗より抹茶が冷めやすく=熱すぎず飲みやすくなっています。平たく安定が悪いので、抹茶を点てる時は上から茶碗を押さえるようにします。一面に細かいキラキラした泡の立った抹茶は見た目にも涼しそうです。また、茶碗というと焼物を思い浮かべますが、最近はガラスのお茶碗も多く見られるようになりました。磨り硝子状の茶碗に緑が透けて見えてこれまた涼しそうです。
反対に冬は筒茶碗という湯呑のような筒状の、口が狭く深さのあるお茶碗があります。こちらは抹茶を冷めにくくする工夫です。
ふつうのお茶碗もいいのですが、平茶碗、筒茶碗という特徴のある茶碗は味わいがあります。どちらかというと私は平茶碗の方が好きです。その理由は泡がきれいに点った様子が一目瞭然で嬉しいからです。(反対に泡が上手に立たないとまずそうでお客様に申し訳ないし、がっかりしてしまいます。)
茶道を習い始めた頃、茶碗、水指とひとつの名称でしかなかった道具にも、様々な形や素材、使い方によってたくさんの呼び方があることを知り、世界が広がっていきました。自然現象がもたらす季節感だけでなく、夏は夏らしく、冬は冬らしく、人間が作り出す季節の楽しみ方があることを茶道具は教えてくれました。
ガラスのもあるんですね、見てみたい気がします。
エアコンとかが無い時代の方が良かったかも知れませんねぇ。
木地が濡れていて、段々と乾いていく姿も,いいですね。
それにしても、風鈴は、うるさく、虫の音は、雑音だそうです。 味わう感覚も、お勉強の時代かしら?
ついでに、
昨日 うおがし銘茶 濃茶と薄茶のセット 頂いてきました。平水指、つららの花入れが、かざってありました。夏休みは、飲めないそうですので、行けてよかった。教え下さり、有り難うございました。
いつも平茶碗 の名を聞くと 瀬田掃部(せたかもん) の平茶碗(水海)と掃部形の茶杓思い浮かべます
大きな茶碗に 渡す 橋 茶杓
飄々とした 涼しげな茶
この前の趣味悠々の平茶碗も大きな茶碗でしたね
そうなんです、いろんな工夫があるんですよね。
昔の日本人は暑さを上手にしのいでいたのだなあと思います。
今やエアコンがないと過ごせないですが、小さい頃、夏休みにプールで泳いでからカキ氷やスイカを食べ、扇風機や母の仰ぐ団扇の風でお昼寝、なんて暑い中でも夏らしい幸せな思い出があります。夏や涼しさを思わせるグッズがたくさん。
本当に色々な道具があることを知ると色々ほしくなってしまいます。
>木地が濡れていて、段々と乾いていく姿も,いいですね。
本当に。木地を濡らすのも結構好きな作業です。
>風鈴は、うるさく、虫の音は、雑音だそうです。 味わう感覚も、お勉強の時代かしら?
最近の子供が感じる印象ですか?チリリンなんて風鈴が鳴ると耳を澄ませてしまいますけどね。味わう時間の余裕がないのかな。風を感じるという思い出がないのか。。。
>昨日 うおがし銘茶 濃茶と薄茶のセット 頂いてきました。平水指、つららの花入れが、かざってありました。
そうですか、いらっしゃいましたか。お道具も夏らしい取り合わせになっているようですね。香ばしい抹茶じゃありませんでした?
>点てにくくって好きじゃないです
確かに、安定悪いし、茶筅ふるっていると抹茶が危うく飛び出しそうになりますね。。。。でも、私はあの泡がキラキラするのがなんとも好きなんですね~。
>いつも平茶碗 の名を聞くと 瀬田掃部(せたかもん) の平茶碗(水海)と掃部形の茶杓思い浮かべます
名前だけは聞きますが実際その平茶碗と茶杓を見たことがありません。どこかの図録で見られるかなー。
>この前の趣味悠々の平茶碗も大きな茶碗でしたね
今日も趣味悠々見て、今お返事を書いています。
来週は朝茶事、楽しみですね♪
お稽古場にはないので、使ったことがないんです、、、。
裏千家のお稽古場なのに、ひどいですよね(笑)
NHKも入らないので(そんなに山奥?)残念です。日本へ帰った時、ビデオを探してみますね。
>今日も趣味悠々見て、今お返事を書いています。
>来週は朝茶事、楽しみですね♪
私はたまごさんの日記を、楽しみにしております!
海外でのお稽古だとなかなか全ては揃わないですよね。
趣味悠々のようにはいきませんが、なるべく季節を楽しんで頂けるような日記を書きますねー。私もClayさんのコメントを楽しみにしております!