『エンブリオ』 帚木蓬生
図書館の端末で『貸し出し可』になっているのを確認して
書架に探しに行ったのにない…おかしいなぁ…タッチの差で負けたか?
返却された本の仮置き場にあるかも!
ない…
もう一度端末を確認…ある…あれ???
もう一度書架を確認…ない…なんでぇ~?
あっ、もしかして…端末を確認。
文庫本と思い込んで探してたけど、蔵書は単行本
書店に並んでいた文庫本はブルー系の表紙…単行本は???
著者別の書架にはなかったので もう一度仮置き場を探索
…あった
赤系の装丁でした。
目に入らなかったわ。何度も見たのにね 。
思い込むとこんなもの 。
で、本の感想は…
初っ端からヒェ~!
場面を想像して気分が悪くなりました。
繊細なもので…←ウソ
それぐらい衝撃的でした。
リゾートホテル風の高級病院(という表現があるのか???)で
密かに行われる臓器移植、人工授精にまつわる人間模様が
ミステリー風に描かれているのだけど…
なんともいえない読後感…
医師が『自分は絶対正しい』『邪魔は許さない』と
突っ走るとこうなってしまうのか?と
かなり怖かったです。
しかも感情的にという感じではなく、淡々と…
この人には情がない…
これから読もうと思う人のために詳しくは書きませんが…
『人間の欲望を突き詰めていくとこうなる』
『実現させるとこうなる』
という風な話でした。
傍目から見ると殺人鬼(でも発覚しない、ある意味完全犯罪)なんだけど、
それなりの理由があって…
うっかりすると同意してしまいそうな…
でも 理解したくない…
私も葛藤してしまいました
満足度: