師匠からメール…
『急ですが、敬老会で使う歌詞集を作ってもらえますか?』と。
OKの返事を出すと、『明日、マンションの集会室で練習をするので
打ち合わせがてら楽譜を取りに来てもらえますか?』と。
既に嫌な予感 師匠というのは、同じマンションの住民でピアノの先生。
主催しているピアノ教室の発表会のプログラム作りを
毎年頼まれるので引き受けていて…
本当はその発表会で行う親の出し物(コーラスとかハンドベルとか)に
参加しない?と誘われていますが、過去2回ほど興味本位に参加したものの、
そのあとは仕事が忙しくなり、練習に参加できなくなってパス。
以降、仕事を辞めてからも『プログラムで勘弁して』と逃げ回ってマス。
その親の輪が小学校のPTAメンバーにシフトし
最近は学校の音楽室をお借りして練習していると聞いていて…
先日の子供会のクリスマス会にも来てもらったし
練習が始まる前に行って、さっさと打ち合わせして帰ろう…と
思って集会室に行くと、師匠ニコニコと『18日ヒマ?』
キターァ!
『えっ?あっ?…』と口ごもっているうちに、
目の前には打楽器の山。『パーカッションならできるでしょう?』
師匠、準備良過ぎ
いきなり練習に参加する羽目になり気絶寸前
ご丁寧に、コーラスのパートまで割り振っていただいて…
他のメンバーの足を引っ張りつつ、冷や汗かきかき音符を追う私
それが水曜日の出来事。
帰ってからご老人用に歌詞集の原稿を仕上げ、
木曜日、自主練習に取り掛かるも『そんなリズム無理~ぃ!』の連続。何曲かは仕上げたものの、ヨレヨレの状態で、
金曜日、最終練習。
無理なものは無理なので帰り際に少し簡単に直してもらい
ひとつはパーカッションからコーラスにまわしてもらい、
ひとつは立ち位置の関係からリコーダーのソプラノパートからアルトパートへ
…って、また覚えなおし。お祭りマンボの振りも覚えなきゃいけないし
あぁ、日曜日の本番までに間に合うのか…
全11曲、我ながら無謀な挑戦。
パーカッション部分はぶっつけ本番状態でいいとして…
よくないけど、アドリブでもいいやと開き直る私。
娘のエレクトーンにコーラスの練習用のメロディーと自分のアルトパートを録音し、
それをMDに移して更にSDに取り込んでエンドレスで聴くという
ほとんど一夜漬け状態。
お祭りマンボはYouTubeで美空ひばりの歌う姿を
何回か見て、イメージトレーニング。
イチバン難航したのはリコーダーで…
近所迷惑は承知の上、何度も頑張ったけど
娘に『おかーさん、大丈夫?』と心配される始末。
メロディーなら普通に吹けるけどアルトパートは半音だらけ。
ほぼ30年振りの身には厳しい!
『ファのシャープはどうするんだっけ?』
『ソのシャープは?』
現役の小学生に聞くに限る
『ねぇねぇ、ソのフラットは?』と聞いて
ファのシャープと一緒と気付いて苦笑い。寝ても覚めても頭が一杯のまま迎えた今朝、
なりふり構わず朝から練習をして、リハーサルへ。
開き直りも甚だしく、緊張することもなく迎えた本番。
思ったより年齢層が高くビックリ。
地区の独居老人が対象なのだそう。
町会で持ち回りでお世話係をして数カ月に1回昼食会を開き
今回は小学校のPTAが当番なので、そういう繋がりから毎年出演しているそう。
歌詞カードを配ったせいか
お昼ご飯を食べながらの会にもかかわらず
一緒に歌ってくださる方もかなりいて
会の終わりには『楽しかった』という声も聞かれホッ。
楽しませてもらったのは私たちの方かも
覚えたつもりで一回りして戻ってくると忘れている…
見事なまでの記憶力の衰えに驚いたものの、
それでも頑張れば新しいことも覚えられるという発見。
ぬるま湯につかった生活の中、
ものすごく脳に血が廻ったように感じた数日間でした。