『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』 遥洋子
ずいぶん前に話題になった本。
今更ながら思い出したので、図書館にて
取り寄せてもらいました。
私、難しいことを頑張って勉強しました。
失敗したり落ち込んだりもしたけど、どう?偉い?
そんな香り、いえ臭いがプンプンする本でした。
正直、期待ハズレ
一般向けに出版するなら、もう少しわかりやすい構成があっただろうに。
『どう?偉い?』的な文の間に学者さんの論文の抜粋…
ギャップが激しすぎ…書く時点で消化できてないんだろうな。
彼女は東大で学びたかったんだろうか?
それとも、上野千鶴子氏に学びたかったんだろうか?
あるいは、東大の上野千鶴子氏に学びたかったんだろうか?軸がブレ過ぎていて、わからん
ある部分では、押し付けられた女性らしさだとか母性というものに
反発している上野千鶴子氏の論調に激しく同意しているのに
別の部分では化粧気のない女子学生の姿に驚いてみたり…
ジェンダーを学びに行ったはずの彼女が…それっておかしいでしょ
締めくくりの『ケンカに勝つ10か条』に至っては
こんな勝ち方をして気持ちいいわけ?と訊きたくなるような
テクニックをご披露なさってご満悦?そもそも彼女の言うケンカって…なに?
議論ではなく、知性・理性のかけらもない言い争いのこと?
例えば、国会議員がワイドショーに出演して司会者や他の出演者の
横槍にも負けず自説を喋り切るようなこと?
彼女が議論に負けるのは、
彼女が思っている『女だから』とか『若いから』(当時は!)だけではなく
単に持ち合わせている知識の層が薄っぺらいからではなかろうか…
などと思えて仕方がありませんでした。
どうして賢い上野千鶴子氏は
『もう少しお勉強してからいらっしゃい』と
言ってあげなかったんでしょう。
あとがきにて、この本が上野千鶴子氏から
『学んだことをエッセイとして書くように』と出された課題であることが判明。
それって、前書きに持ってくる断り書きじゃないの?カナ
(どういう身分で学んだのかとうとう出てこなかったのでわからなかったけど)
東大で3年間学んだ結果がこれかと思うと…がっかりデス。
最後まで読み切った私も私だけど…
満足度:- - - - - ←初の無星です