『最悪』 奥田英朗
最近、短編ばかりだったのに、これは打って変わって長編…
それもかなりの長編でした。
冴えない町工場のオジサン。
人生の裏街道からもあぶれている若者。
家族の悩みを抱える女子行員。
全く接点がなさそうなこの人たちの人生が
少しずつ重なり合い、絡み合い…
どうしてこんなに悪い方に転がって行くかなぁ…
というぐらい、どの人の人生も最悪の方向に向かって転がっていきます。
とうとう銀行で出会ってしまった時に事件が!
読みながら、思わず『最悪やん!』と言ってしまいました。
でもね、結末がいいです。
ひとり、ひとり、どうなったか消息がわかります。
作者の優しさなのかな…
だから奥田英朗はやめられない
長いにもかかわらず、もの凄い勢いで読みましたよ。
満足度: