西本願寺ボランティアセンターから、今日は蒲生にある農家のお手伝いに参加しました。
各ボランティア拠点から集まった、総勢20名。ボランティアセンターには、
滋賀、京都、奈良、名古屋、ウクライナと、宮城県外から多くの方々が、
東北の支援に、泊まりがけで駆けつけてくださっています。
前回、ご一緒に作業した顔見知りのボランティアさんもいらっしゃいましたが、
殆どが初対面同士の人たちばかり。
そんな一人ひとりが、力と知恵を出し合い、作業を進めていく過程はとても充実したものであり、
「前に進んでいる」と実感できるものでした。
蒲生地区は海に程近く、今日伺ったお宅からもすぐ近くに防潮林が見え、
ここに津波が押し寄せたことが、ありありとわかる風景が拡がっています。
そんな中で再び立ち上がり、家と農業の再建のために頑張っておられる依頼者のご主人は、
明朗で逞しく、生活するための様々な知識を持っておいででした。
また、場を和ませてくださったり、私達ボランティアひとりひとりに細やかに気配りしてくださったおかげで、
作業は和気藹藹のうちにみるみるはかどり、みんなご主人に元気を貰いました。
周辺には、津波で打撃を受けた家屋が田園の中に点在しています。
作業の途中、お話させて頂いた近隣住民の方は、
「うちの家は土台しか残っていない。
これから住む場所を選んで、一から家を建てなければならない」
と肩を落としておられました。その表情には、不安の色が滲み出るようでした。
現実的には、すぐに再建がかなうひとたちばかりではないはずで、
先行きの不安を抱えたひとたちがどんなに大勢いらっしゃることかと胸を痛めます。
先日、苦しんでいる被災者の方の話を聞いて、自分も苦しい、というようなことを書いたのですが、
FBの方のお友達で、そんな私にこう言ってくださった方がいらっしゃいました。
「ひとにも元気になってもらいたいから、自分も元気にしていたい」
その言葉に、ハッとしました。
落ち込んでいる方の話を聞いて、自分も落ち込んでしまっては、
どこからもプラスの効果は出てこない。
ナーバスになることで、ひとに与えられるものはなにもない、と気づきました。
家が土台だけになった、と話してくださった方の話には胸を痛めました。
そういう困っているひとたちを助けるためにも、
私達ボランティアは元気でいなければならないのだと思います。
お友達の言葉、「ひとにも元気になってもらいたいから、自分も元気にしていたい」は、
今日のご依頼者のご主人を見ていても感じたことでした。
傷ついて大変な思いをしているはずのご主人から、私は元気を貰いました。
私にもまだなにか、ひとに与えられるものがあるはず。
そのためにも、元気にがんばろう、と思いました。
写真は、昼休みに海の方へ歩いた時に撮った夫の後ろ姿。
マツ林の辺りは瓦礫集積所になっていて、海は見えませんでした。
これまで、土曜日はいつも二人で山に登っていましたが、
いまのところは、災害ボランティアに移行しています。
ひととの触れ合いや助け合いの中から、学ぶことがらや刺激も多いです。
小さな一歩一歩かもしれませんが、
確実に東北は、前に進んでいると感じた一日でありました。
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