3月30日(土)晴れ
3週間ぶりに山に登った。九重連山のひとつ、黒岩山(1503M)。
仕事の関係で以前のように、休みのたびに山に登ることが叶わなくなって、私は覿面に心のエネルギーが低下していた。
ささいな悩みも、どんどん心に降り積もれば、次第に根雪みたいに固くなって容易に溶けなくなる。
一例をあげれば、「あ、白い花が咲いてる」と思って近づいてみたら、ただのゴミだったことがあって、
そんな、通常なら「なーんだ」で済ませられるなんでもない些細なことですら、
プレスされたせんべいのように、心がぺしゃんこに打ちのめされてしまう感じ。
そんな状態だから、どんな小さなことでも私には、トゲどころか研ぎ澄まされた刃のように刺さって、心は血だらけ。
熊本の桜はもう葉桜になったけど、満開の桜を観ても、嬉しいとか楽しいとか思えないくらいに自分らしくなかった。
でも、これまでの経験通り、山を歩いて帰ってきたら、すっかり自分をとり戻した感じがして、すっきり。
些細なことは些細な大きさに、それなりの悩みはそれなりの大きさに、感じられるようになった。
山は、自分をニュートラルな状態に戻せる場所、やっぱり私には欠かせないとおもう。
頭の中を一度リセットして、いろんな問題をとりあえず手放してリセットして、まったく初めの一歩から眺めなおしてみたかった。
そんな場所が、誰しもどこかにあるといいな。私の場合は、山、です。
ところで、私の山記事はいつものことながらデータの詳細さに欠け、これから登るひとの参考にはなりません。あしからず。
しかも今回、長者原から登り始めたものの、途中登山道をはずれ、道なき道を登ったので、よけい参考になりません。
長者原から三俣山をずっと左手に見ながら泉水山下のふわふわな草の道を歩き、
崖をよじのぼって、黒岩山と上泉水山の間に出、上泉水山、大崩辻を経て黒岩山を踏み、
牧ノ戸峠に降りて、九州自然歩道を抜けて長者原に戻った。牧ノ戸峠駐車場から長者原駐車場は、自然歩道で3.5キロ。
昨年秋に登った三俣山、その堂々たる姿はやはり圧巻で、美しい。
いまこっちの山で、鹿のフンと茨の道をかいくぐりながら三俣山を見上げ、
「いまあの美しい山の頂上にいるひとはいいなあ」 と思ったとしよう。
でも、遠目にみれば雄大で美しいばかりの隣りの山も、一歩登山道に踏み入ればあっちも案外、岩あり崖あり急登あり、
自分のいまいる道と同じような汗と苦労の道なのだ。
隣りの山の頂上が美しくてうらやましく思えても、そこに到達するためには同じように、地道な一歩の積み重ねが必要で。
そして、自分の道をひたすら歩んでいれば、いつしか隣りの山と同じくらいの高さに肩を並べていることに気づく。
そして自分のいま登ってきた山の頂上の美しさに息をのむ。
途中で諦めたら、どの山の頂上の景色も見られない。
そんな人生の縮図みたいなことが、歩いている間にふと垣間見えたりするのも、山歩きのいいところ。
4月中旬頃になると、このへん一帯の山々はミヤマキリシマで真っ赤に染まる。
その頃には登山道は、登山客で数珠つなぎになるんだろうが、この日の山頂は静かな貸し切りだった。
Thank you for giving spirit to me
4月は2回くらい、山に行けるといいな。
そして4月は、ひとりで大好きな福島へ旅行に行ってきます
花見山で桜をみて、温泉に入って、美味しいものを食べてきます。
福島で桜をみるときは、まっさらな気持ちでいっぱい感動できますように
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