今年の入選句をまとめてみました
こうしてみるとやはり人事俳句が多いですね
俳句をかじりはじめた折に先生がこのように励ましてくださいました
「お父さん、お母さんのことをたくさん書いて
1冊の句集が出来るように頑張ってください」
丁度その頃、私はエッセイを書いて入選したばかりでした
主題は『生きる』、副題は『心に残る出会いと別れ』
この主題と副題をテーマにしたエッセイを募っているのを目にして
心の片隅にくすぶっていたある想いが沸々と湧いてきたのでした
ところが、決められた字数で気持ちや情景を書くことはそう簡単なことではありませんでした
確か、原稿用紙4枚半だっと記憶
ま、その規定があるので何が言いたいのか焦点を絞れるのですが
どっと、疲れが出ました^^v
そんな時に
俳句が景色ばかりを詠む文芸ではないことを知り
これだ!って思いました
日常のことや家族のことをたとえ断片的なものであっても
それらが重なればいずれ自分史として繫がってゆく・・・
そんな思いをたった17文字に託してみました
句会に投句すれば自ずと父母のことが多くなりました
「いつも父がどうした、母がどうしたばかりを書いている」
そんなことが蔭で話題にされるようになっていたのも知っていました
そらそうだ、makoは吟行に行くわけでもなく、仕事をしながらの日々の生活
学者や医師と言う肩書きを持つ人の奥さんをやっている訳でもない
どうやら句会にはそんな方もいらっしゃるようです
あ、でも最近、その方も父母の句を書かれるようになりましたよ^^
昨日もどなたかのコメント返信の中で書きましたが
この日記は自他共にふっと力をぬけるところでありたいと思っています
そんな中にあっても俳句は素のmakoでございます
と言う訳で今年も
『人事俳句ときどき景色』の入選となりました
平成24年度入選句
・先生と二人の昼餉運動会 角川平成俳壇 小島 健 選
・ 「あかんよ」と京のパトカー冬うらら 角川平成俳壇 小島 健 選
・冬支度父に厚手の下着買ふ 角川平成俳壇 行方 克己 選
・新聞に包んで貰ふ寒卵 角川平成俳壇 小笠原和男 選
・泪目の父に背を向け焚き火かな 角川平成俳壇 大牧 広 選
・平安の絵巻のやうな紅葉寺 角川平成俳壇 小島 健 選
角川平成俳壇 伊藤 敬子 選
・白菜を抱へて母の息弾む 角川平成俳壇 行方 克己 選
・縄跳びの路地に響くや春隣 中日新聞俳壇 栗田やすし 選 「1席」
・犬ふぐり靴の鳴る子が通りけり 中日新聞俳壇 栗田やすし 選
・父の独楽一番長く回りけり 角川平成俳壇 西山 睦 選 「秀逸」
・受験子にいつもの干物焼きにけり 中日新聞俳壇 栗田やすし 選 「二席」
・早春の入り江に浮かぶ捨て小船 角川平成俳壇 伊藤 敬子 選
・不揃ひの鮎を父より貰ひけり 角川平成俳壇 星野 高士 選
・ぼうたんの傾く方へ回りけり 角川平成俳壇 小笠原和男 選
・夏めくや投網干さるる父の家 中日新聞俳壇 栗田やすし 選 「一席」
・父の日の父に早寝をしてもらふ 角川平成俳壇 小笠原和男 選 「推薦」
小島 健 選
・水中花沈めて嘘をつきにけり 角川平成俳壇 山尾 玉藻 選
・スコツプで作る焼そば夏祭り 中日新聞俳壇 栗田やすし 選 「一席」
・初めての父との旅行明け易し 角川平成俳壇 小島 健 選 「推薦」
行方 克己 選 「秀逸」
・夏休み果つるまで居る母の里 角川平成俳壇 名村早智子 選
・学校で育てしトマト貰ひけり 角川平成俳壇 山尾 玉藻 選