このブログではほんの時々しか扱わない政治のことを書きます。
私は比較的保守派で、リベラルな思想の方には合わない部分もあるし、ゴリゴリの保守派にはバカにされそうなことを書くのであしからず。
今回、潰瘍性大腸炎の悪化によって首相が辞任されることはとても残念です。
以前、ある有名人が首相のことを「お腹が痛いって言って首相を辞任しちゃうような人」と評したことがありました。
この難病の患者を嘲笑するな!
私が潰瘍性大腸炎という難病がこの世の中にあることを知ったのは大学1年の時。
たまたま潰瘍性大腸炎を患っている同級生と出席番号が近かったから。
当時は本人さえも「悪化したらクローン病、私はまだ潰瘍性大腸炎」と言っていたくらい未知の病という感じの時代です。
※今は、クローン病と潰瘍性大腸炎は関係性がないと言われています。
彼女は中学生で発症して入退院を繰り返していたのですが、高校生の途中で寛解したので大学に進学できたと言っていました。
いつもファンデーションで隠していましたが、鼻に化膿したような傷があり、過去の入院で鼻チューブのせいでできてしまったと話していました。
しかし大学4年の初夏に病気が再燃し、実習に行けなくなり各資格は取得できず、どうにか卒業論文だけは取り組んで卒業。
内定していた金融機関の総合職は事前に辞退して、卒業後に小売店のアルバイト店員になりました。
でも続けて労働は難しかったそうです。
彼女は10代の頃、出産は難しいと考え一生独身でいるつもりだったそうです。
彼女は、いいなと思う人もいたし、好きだと言ってくれる人もいたそうですが「病気を告げたら終わりだから」と20代後半まで誰ともお付き合いしませんでした。
ところが知人を介して消化器系の難病を持つ女性が結婚・出産した体験談を聞いて、30代で結婚・出産しました。
もちろん普通の産科では出産できず、大学病院で万全の体制で。
その彼女の一連の経験を知っていたので、私は潰瘍性大腸炎を患っている首相が職をまっとうしていたこの数年、とても不思議でした。
いい薬が開発されたからとか、今度は健康に十分注意しているからとか、要因はたくさんあると思います。
潰瘍性大腸炎は場合によって、進学、職業、結婚・出産をためらったり、諦めたりする要因になる難病だからです。
難病なので個々によって症状の強弱はあるそうですが、突然の再燃に苛まれるそうで、彼女も出産後も数年間に渡って調子が悪いこともあったそうです。
こんな潰瘍性大腸炎が持病で、力強いリーダーシップを求められる首相の職。
私だって、今の政策がすべていいとは思わないけれど、この難病を持ちつつこれだけのリーダーシップで職務にあたっているので、どうやって体調維持しているのだろうか、と思わずにはいられませんでした。
難病を持っている方が社会で活躍する姿として、首相はとても眩しかったのでご病気の再燃で辞任とはとても残念でなりません。
1日も早くご寛解されるよう心からお祈りいたします。
☆☆☆20200829追記☆☆☆
同級生のプロフィールを一部改変しました。あしからず。