スマ長老が教えてくれた「家事瞑想」

数年に一度、アルボムッレ・スマナサーラ長老の動画とか本に行き着く。

一昨日ざざっと読んだのはこの本
 

頭が突然鋭くなる瞑想法 ― ブッダが悟りをひらいた人類最高の英知 (スマナサーラ長老クラシックス) アルボムッレ・スマナサーラ Evolving

 

その中に家事瞑想なるものが紹介されていて実践している。

瞑想というと、目を瞑ってじーっとしてるイメージだが、家事瞑想は、ただただ家事しながら自分のやっていることを実況中継していくスタイル。

物事をありのままに観る練習になるらしい。

いつも人は、物事を好き勝手に良い悪いと解釈して思考しまくっていることで自分の中で苦しみを作り出してしまう。

誰かの言った言葉とかに傷付いたり怒ったりして消耗しているわけだけど、意味のある言葉と捉えず、「声」とか「音」と思えば何も苦しくないらしい。

そういえば、こないだ見てたドラマの大豆田とわ子は、元夫たちが言い争いしている時に「大豆田とわ子にはこう聞こえている」とナレーションが入って「ピヨピヨピヨピヨピヨ」って元夫たちの声は鳥の鳴き声にされてたな笑

だからこそ彼女は、怒りに震えたり人を裁いたりしないでおだやかで懐の深い女性だったのかもしれないって今思った。

ネガティブな反応だけでなく、ポジティブな反応も自分を疲れさせるものなので、素敵な音楽に対しても「わー！感動した！凄いー！」と心を揺らさず、「音」と認識するらしい。

すごくつまらないかもしれないけれど、そうやってハイテンションから距離を置いていくと感覚が研ぎ澄まされてきて、「生きたい！死にたくない」という強すぎる生存欲求に気付くらしい。

そしてだんだんとそこからも距離を置いていき、何がなんでもより良く生きるというようなガツガツした欲がなくなり、自分の生死においてもありのままに捉えられるようになり「解脱」ということになるらしい。

そういえば何年か前に触れたアルボムッレ・スマナサーラ長老の言葉に「細胞伸び縮み」ってのがあったな。より良く生きたいとか思わなくていい、生きているなんてただ細胞が伸び縮みしているだけだと言っていたような。

せっかく生きているから、私は感情を上下左右によく震わせて、生きてる実感を感じていたい気もするけど、不要な苦しみからは是非とも逃れたい。

自分が一人で家事してて、家族が寝転んでいると時々イライラしてくる。私がこんなに頑張ってるのに！とか、私は家族のお世話をするだけの人生で終わりたくない！とか？良くない波動を撒き散らしながら家事を頑張ってしまう。

そういうのは自分のあるあるパターンだったのだが、そのまま例に出されていたので、世間的にもよくあることなんだな、とまずほっとした。

本の中では家族の脱ぎっぱなしの服を片付ける時に、

「服を拾います。引き出しを開けます、引き出しにしまいます。引き出しを閉めます。歩きます。右、左、右、左」

みたいな調子で心の中で自分に語りかけながら、今やってることを実況中継しながらやると、余計なネガティブな思考が湧いてこないというように書いてあった。

もしも、途中でネガティブな思考が湧いてきたら「妄想」と、声かけて「戻ります。皿を洗います。コップを洗います。」と続けていけばいいのだ。

実況中継してると、目の前のことだけに集中するので頭が疲れず、時間もいつもより早く終わるというのは本当だった。

やってみて気が付いたことは、あらゆる余計なことをパッパッパっと常に頭に浮かべながら家事をしていたことだった。

私は雑念が浮かんだ時に「妄想！」と無かったことのように一蹴しないで、自分のことをドラマの主人公と見立て、「子ども会の仕事に早く取り掛からないとヤバいと気にしている大豆田とわ子」「あの引き出しに物がつまっているから早く片付けないといけないと考えている大豆田とわ子」「ザリガニの水槽を早く洗わなければいけないと考えている大豆田とわ子」「面倒だから後回しにしたいと考えている大豆田とわ子」と、考えていることを天の声目線で取り出してみるようなイメージでやってみた。そうすると、自分を無意識に追い立てる声にたくさん気づけたような気がした。

不思議なことにそうやって意識して心の声を取り出していると、いつもなんとなく気が重くて昼寝が趣味だったのに、ちょっとあの用事に取り掛かってみよう、と取り掛かりが早くなってきた気がする。この３日間の話だけども。

この瞑想（修行）に１ヶ月も取り組めば、だいぶ物事がありのままに見えて、苦しみから解放されてきて心が軽くなるらしい。

「この世の苦しみから解放されて、すっかり解脱した大豆田とわ子。」

となれるか⁈

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