小学生だった頃に担任の先生がこの道を歌ってくれました。
カラタチの花も。
教科書に出てきたのか、先生が好きだったのか全く覚えてないけれど、結構忘れてしまった中で、この道は一番頭に残っていました。
いつものように節約しているのか、無駄に歩いているのかわからなくなるほど疲れて歩いていた時に、この道が頭に流れました。
歌詞がとても少なくて短いのになんて心に響くのだろうと泣きたくなりました。(年のせい)
早速 北原白秋の詩集を買いました。
そんなことがあってしばらくして、ジュンク堂でこの映画のポスターを目にしました。
「はっ!!!」「見なければ」
ネットで上映館を調べたらどこも1月で終了しており、二館だけが木曜日まで。
お台場は夜に一回、豊洲は早朝に一回。
雨の日、水曜日に豊洲へ。
15分前。一番奥の12番シアターはひと気がなく、静かでした。
派手さもなく、それほど抑揚もなくいい映画でした。
北原白秋のイメージは変わったけれど(3回結婚している)私だったらもっともっと詩的に撮りたいなぁと思いつつ、二人が歩く山道の風景は何てことなくていいのかもしれなかったです。
大森南朋といえば「ハゲタカ」のイメージだったけれど、丸くなっていいおっさんになった感じがしました。
いろんな有名な人物が出て来て、少しの出番とは言え、いい役者さん揃いでした。
一番素敵だったのは、与謝野晶子を演じた羽田美智子さん。かっこいい。
あと、流れてきた音楽。
「曼殊沙華」も良かった。
少ない単語や響き、それこそ「リズム」で言葉は気持ちに入り込んで不思議なものです。
ポツポツだった雨が強風と共に本降りになっていました。
濡れながら、銀座までまた歩くのでした。