熊谷守一展へ行きました。私の大好きな画家ベスト3は、堀文子、安野光雅、そして熊谷守一。岡山県立美術館で『熊谷守一展』があると知り、何ヶ月も前からとても楽しみにしていました。時を同じくして倉敷でも、同じく数か月前から楽しみにしていた藤田桜さんの展示。数日前に22日までの展示と知り、20日日曜日、熊谷守一展の帰り行くことにしました。
https://okayama-kenbi.info/exh-20190928-kumagai/
岡山美術館。熊谷守一の作品にやっと会える…。
熊谷守一の絵と初めて出合ったのは、10年位前の日本伝統工芸展。茶色のバックにただのピンクの丸。「これならだれでも描ける」と思った印象でした。その後日曜美術館で熊谷守一の作品を見ているうちに、どんどん引き込まれて行く…。感性、発想、色、デザイン。単純な絵、独特の色表現にはそれぞれに考えがある、見れば見るだけ奥が深い…たまらない。あの丸には意味があるのだ。太陽、光…。
原画とは発色が違うのが残念だけど、絵葉書を何枚か買いました。ポスターのカマキリと彼岸花。
水仙。
べニア板に描かれた絵。サインは削って書かれてある。守一独特の赤で輪郭を縁取った絵、バックは茶系か青が多い。空と土なのだろうか…。
熊谷守一は、どうして草むらや地面に寝転がって自然を見ているのだろう、と思っていた。脳いっ血を患ってこういうスタイルにになったようだ。だから虫や草花の視線になれるのですね…。
カタバミとイヌノフグリ。守一のイヌノフグリだ。話したり動いているようで楽しい。
たんぽぽ。光の表現で白なのか綿毛なのか…。
大好きな蟻のはがきが無かったのが残念!本も連れて帰って来た。いつか岐阜の美術館へ行ってみたいなあ…。
次は倉敷市立美術館。布貼り絵本作家藤田桜さん
仲のいいご夫婦展ですが、私は奥様である布貼り絵本作家、藤田桜さんの作品がどうしても見たかったのです。
https://www.artagenda.jp/exhibition/detail/3827
https://artexhibition.jp/topics/news/20190711-AEJ91134/
子供の頃家に何冊かあった絵本『よいこのくに』。誰の作品でなんて考えたこともなかった子供の頃、そしてすっかり忘れていました。テレビでこの布張りの絵の原画を目にした時、『よいこのくに』の本を紹介され懐かしさでいっぱいになりました。
94才の藤田桜さん。今も布張り絵本作家現役。会場で販売されていた絵本を連れて帰りました。
展示されている布張り絵本の原画。温もりとセンスの良さと、その下に書かれている童話とが一体になり引き込まれて行く…。テレビで紹介された製作途中の青い果物の完成品、キルトはあたたかく年齢を感じさせないチャーミングな仕上がり。いや良い年を重ねているから、このような作品が出来るのかも…。ゆっくり時間をかけてみたかったけど、閉館が迫りゆとりを持ってくればよかったなあ、と……。
いつまでも夢見る少女のような心の持ち主なのでしょうね。だからご主人の秀(しゅう)さんが愛しく思われ、仲がいいのでしょう。 美術館巡りの芸術の秋、急ぎ足となりましたが見ることが出来てよかった。熊谷守一、藤田桜さんの展示、今度は是非広島へお越しください。お待ちしていますよ。