娘が当地に来た頃が3歳だったと記憶しています。ここに来る前は西武池袋線「武蔵藤沢」駅が最寄の場所でしたが日照時間が取れない四方を家に囲まれた場所だったので息づまりを感じてしまい、思い切って日当たりの良い場所と思い東武伊勢崎線「春日部」に引っ越してきました。
建売の小さな家でしたが当時は、まだ田んぼが周りにあって田園風景がとても新鮮に見え、東武線「一ノ割」の駅が窓越しに見え[ア!電車が走ってきたと娘の嬉しそうな顔
又夜はカエルの大合唱ががうるさいほど響いたのも懐かしい思い出の一ページです。今までの所とは大違い
でした。
その頃に安行市=植木屋さんの多い町(埼玉県)から植木を車に乗せて新興住宅に売りに来ていました。
桜の苗木1っポン\500、子供の背丈ほどの細い苗木を引越しの記念に東南の角地に植えました。その桜は毎年咲き花見を楽しんでいる内にいつの間にか、この様な立派な桜の木になってしまいました。
桜吹雪はご近所の意たる所にに舞い散り、葉が生い茂ると今度はアメリカシロヒトリがはびこり、太郎虫と言われる毛虫が付き、又秋になるとその葉は所かまわず舞い散っていき近所迷惑をひしひしと感る様になりました。
桜切るバカ梅切らぬバカ・・・という言い伝えがありますが、何度も桜の木を痛めつけましたがそれに負けじと木は益々新芽を威勢良く伸ばして来ました。
太い枝には土鳩の巣があって何度も巣立っていったのでした。
カイズカイブキの左となりの葉は「タイサンボク」
又西側、玄関の前の木はカイヅカイブキ(この木は庭に当初からあったもの)があり、二階にまで伸びて西日をさえぎるのに重宝していましたが、なんとフェンスにその幹が2段にわたって食い込んでいて、下のブロックに亀裂が入り始めているのを見つけました。
二階から見えるカイズカイブキの木
(手前の葉の木は白蓮)
ちなみにカイズカイブキと白蓮の間にある木は冬柿の木で結構時季には実を付けてくれています。と言うぐあいに、猫の額ほどの庭に相応しくないほどの木があるのです。これはと言うと亭主が自然に木を生やすのだと言う信念に基づいていて、本人は木を見上げてはご満悦だけで木の手入れは何もしてくれませんでした。
私は真っ向からの反対で,木の為に家への風通しが悪いので切るべしと忠告をし、夫が外に出ている間に手の届く所は年中切りまくっていました。切った後はご多分にもれず大喧嘩
・・・ご近所の名物
とまでなっていたくらいでした
その亭主は介護生活に入ってしまいましたがこの際、幹の食い込みのカイズカイブキや桜の木は手に負えないこと等で見切りをつける希望を話し、説得をして、とうとう植木屋さんに伐採をしてもらう事にしました。
人の話を聞くと足場が悪いとその手間が掛かる事を聞き、どうしようと内心はドキドキで2~3件見積もりを出してもらうつもりでした。しかし娘の近所にある植木屋さんの出した見積もりが予想以上に掛からない見積もりだったので、すぐにお願いをしてそれらの木を切っていただきました。
餅屋は餅屋重機も使わず鋸で上のほうから少しずつ一枚皮を残しながら切り、ロープで折れた木を結わえてスロースローと下に吊るし落としてゆきました。素人では考えられない技です。
炎天下の中で大粒の汗をポタポタと落としながらの作業、仕事とはいえ大変な作業だと感心してしまいました。
歯抜けのようにぽっかりと開いた空間です。とても明るくなりましたが、ガレージの木陰がなくなりました。一層の暑さを感じました
カイズカイブキのあった所も風通しが良くなりましたがやはり西日がガンガンあたってきます。夕日をさえぎるのに二階の雨戸を夕方時には閉める事となりました。
我が家西側玄関側の光景ですが、まだ木々があります。
百日紅も綺麗な花を咲かせているので、切ることを思い留まりました。
木は切られたことで偉い災難だったと思っているかも判りません
真新しいおがくずが切った切り株に散乱しているのが涙のように思え、こっちの勝手で・・・すみませんね木がなくなってしまうと心に穴が開いたようで・・・・はじめの写真のような光景はもう見られなくなり、なんだか寂しい思です。
複雑な気持ちです。