~このところ調査関係の仕事が入って忙しく、ブログの更新が滞っています。リンクを張るフェイスブックもなぜか途中でフリーズしてしまうため放置状態に。もともとIT関係が得意でないためますます縁遠くなってしまう悪循環…“負の連鎖”から脱すべく、(もう一週間も前の出来事になりますが…)久しぶりの新規投稿です。~
6月10~12日、赤沢自然休養林(長野県木曽郡上松町)へ。信州木曽・上松(あげまつ)の赤沢沿い、標高1080~1558mに広がる面積728haの国有林。平均樹齢300年という「木曽ひのき」の故郷は、日本で最初の自然休養林に指定。「森林浴発祥の地」としても知られ、全国に62ある「森林セラピー基地」の一つに認定されています。
昨夏、同町を訪れて以来ずっと気になっていたこの森に、妻、そして広島の母と一緒に訪れることができました。
ミヤマガマズミ(深山莢蒾)
ベニバナツクバネウツギ(紅花衝羽根空木)
ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草)
この森に生育する植物は(シロモジ・マルバノキなど一部を除いて)奥多摩や関東周辺で見られるものと大きく変わりませんが、その多様性に驚かされました。一般的に薄暗い印象のあるヒノキ(人工)林ですが、人による選択的な間伐などで数百年もの間管理されてきた森には、コケやシダ、ランの仲間など林床植物から、ホオノキ、ミズナラ、クリなどの高木層まで多種多様な植物が共生していました。
加えて、今回は地元NPOのガイドさんに案内を依頼。木曽五木のヒノキ、サワラ、ネズコ、アスナロ、コウヤマキの特徴や見分け方に始まり、美しい季節の花やシダの観察、木を取り囲んで手をつなぐ“木綱(きずな)”体験、伊勢神宮御神木の伐採時のお話など、赤沢の森を愛し熟知する人ならではの視点と解説でその魅力を体感することができました。母も妻も私もすっかりリラックス…前後で計った血圧測定値も、確実に改善して元気になっていました~。(笑)
森林セラピーコースが整備されているため誰でも気軽に楽しむことができる赤沢自然休養林。当日も多くのハイカーやツアー客が訪れていましたが、このようなテーマ性のある森は、地元のガイドさんと一緒に歩くと楽しさが倍増し、記憶にも残るのでおススメです。
同休養林から御嶽山(おんたけさん・3067m)を望む。
宿泊は「森の宿 去来荘」に。
食事が素晴らしかった!宿のご主人W氏が自ら採集されている山菜や地元産のそばを使った創作料理を中心に、イワナ、馬肉の刺身などを頂きました。
イワナの刺身は鮮度抜群で、コリコリの食感と上品な甘さが絶品でした。そういえば、赤沢の流れの中にヤマトイワナの魚影をよく見かけたなぁ…。
赤沢沿いに多く自生するベニマンサクことマルバノキ(丸葉の木)の葉で飾られた盛り付けも素敵でした。
「料理を美味しく味わってもらいたい」という気持ちが、素材の旨みを最大限に引き出す味付け、繊細な盛り付け…からひしひしと伝わってきました。お二人で宿を切り盛りされるWご夫妻の気さくなお人柄にも感謝。当日は日曜日で、宿泊客が私たち親子3人だけだったのもラッキーで、思い出深い一夜となりました。
木曽の人々の土地柄、人柄が伝わってくる忘れられない旅に。
中央アルプス(同町より)
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