10、11日、美ヶ原(うつくしがはら、長野県松本市・上田市・長和町)を初めて訪れました。地元ガイドY氏によるスノーシュー※ツアーのお手伝いです。
古くは平安時代から放牧、火入れなどが断続的に行われ、人に利用されてきた標高2000mの高原。現在は観光地として開発され、四季を通じて多くの観光客やハイカー、カメラマンで賑わっています。
美ヶ原周辺も7日の雨で雪が解け、場所によっては地肌が露出していました。が、10日夜に10㎝近い新雪。真っ白な雪原に自らのシュプール(痕跡)を描く楽しさを、満喫してもらうことができました。
※雪の上を楽に歩くための歩行用具。「ワカン」の西洋版。
10日(金)13:30ころ。
標高2034.1m、王ヶ頭(おうがとう)山頂のホテル前より南東方向を望む。
この日は、カラマツの樹氷やノウサギの足跡などを追って、西の王ヶ鼻(おうがはな、2008m=写真左上)へ。積雪は吹き溜まりで70~80cm。
中部山岳地帯のほぼ真ん中に位置しながら、山歩きにあまり縁のない人たちでも、ガイド付きで気軽にスノーシューを楽しめるのが冬の美ヶ原の魅力の一つ。
ただし気温は-8℃。吹きさらしの高原に乾いた北西風が吹き抜け、凍傷になる人が後を絶たないとか。頭から手足の先まで、万全の防寒対策が必要です。
11日(土)8:30ころ。
新雪の中…
今日は東へ。この地のシンボル・美しの塔を目指しました。
ホテルや各種電波塔が競うように建つ王ヶ頭山頂。
昨日よりも成長したカラマツの樹氷や…
北面に残るシラビソ、コメツガの原生林が味わい深い。
パウダースノーに滑って遊び…
広大な雪原を縦横無尽に歩き回り…
身体を投げ出してひと休み。振り返ると…
自分たちのシュプールがくっきり。これぞ雪山の楽しさ!
美しの塔。
1954年に建てられた霧鐘塔(現在のものは1984年再建)。霧などで視界が悪い時に鳴らす鐘の塔ですが、内部は避難場所にもなっており、登山者の心強い味方です。
「登りついて不意にひらけた眼前の風景に
しばらくは世界の天井が抜けたかと思う。
やがて一歩を踏みこんで岩にまたがりながら、
この高さにおけるこの広がりの把握になおもくるしむ。
無制限な、おおどかな、荒っぽくて、新鮮な、
この風景の情緒はただ身にしみるように本原的で、
尋常の尺度にはまるで桁が外れている。」
この塔に刻まれた尾崎喜八氏の詩「美ヶ原熔岩(ようがん)台地」に…
日本一(諸説あり)ともいわれる美ヶ原の高さと広さが、見事に表現されていました。
(11日12:30ころ、1枚目の写真と同じ位置から撮影。右奥に八ヶ岳連峰)
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