5月27日、ガイドの仕事で奥多摩/大岳山(おおたけさん・1266m)に行きました。
CT社の「奥多摩の春をめぐる」最終回。
最終回にして、アクシデントに見舞われました。
参加されていた高年男性が山頂直下で転倒して胸部を強打、肋骨を2本骨折されました(病院の診断結果で後に判明)。もちろん現場では正確な状態はわからなかったため、診て触れて、痛みのある場所を確認。冷湿布を貼った後に三角巾と手ぬぐいで胸部を圧迫固定した上で、男性をショートロープで確保しつつ、約3時間かけて御岳ケーブル山頂駅に下山しました。
最初は、男性が胸を打った影響で呼吸も身動きもできなかったため、一瞬「救助要請」が頭をかすめました。が、ご本人の意識がしっかりされており、幸い、他の部位(特に頭部と下肢)の外傷等もなかったため、サポートがあれば自力下山は可能と判断してのことでした。
胸部を強めに固定したことで「痛みが随分ラクになりました」と話しをされていた男性。それでも歩く振動による痛み、岩場などでの一歩一歩が「怖い」お気持ち、受けられた精神的なショックは、相当なものだったはずです。容態が急変した場合に備えて119番通報も意識しながらの下山となりましたが、当のご本人は「悔しさ」こそにじませながらも、最後までグチを漏らすことはなく、自力で歩き通されました。
足と頭にケガがなかったというのが自力下山できた最大の理由ではありますが…安易な救助要請が多々見受けられる最近の山岳遭難救助事情にあって、男性は「登山者のプライド」を見せてくれました。私は、頭の下がる思いでした。
ケーブルの乗降をサポートしてタクシーに乗ってもらうまでが私の役目。そこからは、添乗員さんが付き添ってくれて病院に向かわれました。病院には連絡を受けたご家族が駆けつけて、医師による処置後に一緒に帰宅されたとのこと。一日も早い快復と復帰をお祈りしています。
最後になりましたが、男性の前を歩きながら足場の指示や声掛けなど、きめ細やかなサポートをしていただいた参加者のI氏に、心から感謝いたします。
大岳山(上=馬頭刈尾根より)
CT社の「奥多摩の春をめぐる」最終回。
最終回にして、アクシデントに見舞われました。
参加されていた高年男性が山頂直下で転倒して胸部を強打、肋骨を2本骨折されました(病院の診断結果で後に判明)。もちろん現場では正確な状態はわからなかったため、診て触れて、痛みのある場所を確認。冷湿布を貼った後に三角巾と手ぬぐいで胸部を圧迫固定した上で、男性をショートロープで確保しつつ、約3時間かけて御岳ケーブル山頂駅に下山しました。
最初は、男性が胸を打った影響で呼吸も身動きもできなかったため、一瞬「救助要請」が頭をかすめました。が、ご本人の意識がしっかりされており、幸い、他の部位(特に頭部と下肢)の外傷等もなかったため、サポートがあれば自力下山は可能と判断してのことでした。
胸部を強めに固定したことで「痛みが随分ラクになりました」と話しをされていた男性。それでも歩く振動による痛み、岩場などでの一歩一歩が「怖い」お気持ち、受けられた精神的なショックは、相当なものだったはずです。容態が急変した場合に備えて119番通報も意識しながらの下山となりましたが、当のご本人は「悔しさ」こそにじませながらも、最後までグチを漏らすことはなく、自力で歩き通されました。
足と頭にケガがなかったというのが自力下山できた最大の理由ではありますが…安易な救助要請が多々見受けられる最近の山岳遭難救助事情にあって、男性は「登山者のプライド」を見せてくれました。私は、頭の下がる思いでした。
ケーブルの乗降をサポートしてタクシーに乗ってもらうまでが私の役目。そこからは、添乗員さんが付き添ってくれて病院に向かわれました。病院には連絡を受けたご家族が駆けつけて、医師による処置後に一緒に帰宅されたとのこと。一日も早い快復と復帰をお祈りしています。
最後になりましたが、男性の前を歩きながら足場の指示や声掛けなど、きめ細やかなサポートをしていただいた参加者のI氏に、心から感謝いたします。
大岳山(上=馬頭刈尾根より)
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