昨日、立川防災館で東京救急協会の上級救命・更新講習(3年)を受けました。
心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)による救命処置、気道異物除去、三角巾による包帯法などを復習。これまで、東京都山岳連盟などの救急法講習でも学んで来ましたが、「繰り返す」ことの重要性を再認識しました。
気道確保しての人工呼吸です。
意識と呼吸がない人に、「胸の上がりが見える程度」(ここがミソ)に、静かに2回吹きこみます。が、感染防止のマウスピースがない場合、口をつけることがためらわれる場合は、すぐに胸骨圧迫(30回/1セット)に入っても構いません。
難しかったのは、2人一組での救命処置。一人はAED、一人は心肺蘇生を声を掛け合いながら協力して行います。
「コミュニケーション」が何よりも大切ですが、うまく連携できれば、1秒を争う緊急事態にあって無駄がなく効率的な救命処置が可能になることを実感しました。
問題は、これらの活動を私たちのフィールドである山で、いかに行うかです。現場は、講習会場のように足場が良くありません。AEDもありませんし、救急車も基本的には来られません。
・登山道
・斜面
・岩場、沢
・雪上
…
「幅50~60cmの登山道から滑落して意識と呼吸がない人がいたら?」
・安全圏まで搬送(登山道上のできるだけ平坦な場所)
・狭い登山道上、心肺蘇生は要救助者の上にまたがって行う
…形になるのでしょうか。
雪上では、保温処置も欠かせませんよね。
最も応用力を要求されるのが、山を含めた自然の中での救助活動なのだ思います。搬送法、応急手当を含めた幅広い知識・技術の習得とともに、常日ごろからシミュレーションしておくことが大切ですね。
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私が所属している大阪府山岳連盟の遭難対策委員会でも、毎年6月に「山の救急法」の講習を実施しています。
悳秀彦氏を講師にお招きして、高エネルギー傷害の処置や、手持ちの装備で何ができるのかといった、山での実践を想定した内容でお願いしています。
地形や天候などの環境的な問題もそうですし、
10分程度で救急隊に引き継ぐまでの間を持たせればいい街中での救命とは根本的に違うので、日頃から考えておく(アタマの中でシミュテーションしておく)ことが重要だと感じています。
こんばんは。
いつもコメントありがとうございます。
そうですよね、山の救急法は、街中でのそれとは根本的に違うことを、私たち登山者は意識しておく必要がありますね。私もこれまで、本講習のほか、消防の講習も定期的に受けていますが、結局、都岳連の「山の救急法」が山での実際に即しており、一番勉強になりました。
にゃみにゃみさんは、府岳連の遭対委員をされておられるんですね。お疲れ様です。私も、微力ながら都岳連の遭対に名を連ねております。山の遭難は、山に登る人がいる限りなくなることはありませんが、現場にいる登山者同士が助け合うことで、「最悪の事態」を避けることができること、私も身をもって体験しております。
今後も、色々と情報交換させてくださいね。