昨日、所属するガイド団体のショートロープ研修が鷹取山(たかとりやま・139m/神奈川県横須賀市・逗子市)の岩場でありました。昭和30年代ころからロッククライミングの名所として有名な場所ですが、私が訪れるのは今回が初めて。先輩の山岳ガイドの指導の下、ロープ結びの基本やクライアント(お客様)を安全にガイドするためのロープワークを練習しました。
鷹取山公園の展望台に到着。ふだん奥多摩で生活していると、街と海が見える光景が妙に新鮮です!(奥に見えるのが東京湾)
鷹取山の岩場には、こんな約束ごとがあるようです。
昔、死亡事故などがあった経緯から、鷹取山安全登山協議会に加盟する団体および個人のみが、岩場を使用できるようです。
また鷹取山では、凝灰岩(ぎょうかいがん=火山灰が堆積してできた岩石。他の岩石に比べると軟弱)という脆さゆえ、リードクライミング(最初に登る人が、パートナーに確保してもらい、途中のハーケンなどに支点を取りながら下から登っていく方法) も禁止されています。落下の衝撃で、支点のハーケンやボルトが抜ける恐れがあるためです。
したがって、そのすぐ隣では…
トップロープクライミング(頂上のしっかりした支点にあらかじめロープをかけて、常に上から確保されている状態で安全に登る方法)で大賑わい。ロープの“すだれ”状態でした。それにしても、さすが首都圏…一つの岩場にこれほど多くの人がひしめき合う光景は、地方出身の私としては驚くばかりです。
研修は…
ガース・ヒッチ、エイト・ノット、ボーライン・ノット等基本的な結びのほか、ガイドが頻繁に使うムンターヒッチ(半マストなどとも呼ばれる)を重点的に練習しました。危険箇所等での確保、ロワーダウン(クライアントをロープで確保して急斜面を下ろすこと)、懸垂下降(ガイド自身がロープにぶら下がって下降すること)など用途が多く、重宝する結びです。
仕上げは…
実際にロープを結びあっての岩場の登下降です。ショートロープ(危険箇所でクライアントの転倒を防ぐ技術)、タイトロープ(岩場などで同時に行動する技術)、スタカット(より危険な個所で、ガイドが先に登り、上からクライアントを確保する技術)を臨機応変に使い分けます。自らの登山経験や現場の状況を瞬時に判断して、効果的に使いこなすためには、やはり繰り返しの練習と場数を踏むしかなさそうです。
そして、プロ・ガイドのロープワークには「早さ、正確さ」はもちろん、「美しさ」?も要求されるため、実はそこが一番悩ましいところです(苦笑)
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