19~20日、南アルプス/北岳(きただけ・3193m)のガイドを行いました。
19日、登山口の広河原(ひろがわら・1529m=国土地理院地形図より、以下同)。
気温27℃。
目指す北岳が、沸き立つ積雲の中に浮かぶ。(真ん中やや右)
この日は、白根御池小屋(しらねおいけごや・2236m)まで。
2001年以来11年ぶりの訪問(といっても当時はテント泊)。2005年に改築されたというお洒落な小屋は、清潔で快適。
20日4:30、ヘッドランプを点けて出発。8℃。
5:33鳳凰三山(ほうおうさんざん)方面からの日の出。
草スベリより、朝陽に輝く北岳とバットレスを望む。左のスカイラインが四尾根。
北側直下からの北岳。
8:30山頂。13℃。
南東に富士山。
高山植物の楽園・北岳。頂上だけでも…
チシマギキョウ(千島桔梗/キキョウ科)
イワギキョウ(岩桔梗/同)
イワベンケイ(岩弁慶/ベンケイソウ科)
シコタンソウ(色丹草/ユキノシタ科)
シロバナタカネビランジ(ナデシコ科)。南アルプス特産。初めて。
そして高山の秋を彩る代表…
トウヤクリンドウ(当薬竜胆/リンドウ科)
…に出逢うことができました。
「岩質が違えば、そこに生育する植物も違う」(講演:植物と森林の分布を支える基盤環境/東京学芸大・小泉武栄)。北岳は「大樺沢(おおかんばさわ)周辺が砂岩と泥岩、肩の小屋~山頂~八本歯のコル間は、石灰岩~玄武岩~チャート~石灰岩と複雑に変化する岩質をもつ」という。標高や気温の影響だけではなく、地形・地質の複雑さが、この山を多種多様な植物の宝庫にしているのですね。
残雪多い大樺沢。
二俣経由で、標高差1664mを広河原へ一気に下山。
☆その他確認できた開花植物(8/20現在、高標高→低標高)
イワツメクサ、タカネツメクサ、タカネマンテマ、イワオウギ、キンロバイ、イワオトギリ、タカネシオガマ、エゾシオガマ、オヤマリンドウ、トモエシオガマ、ミヤマホツツジ、タカネナデシコ、タカネグンナイフウロ、シナノキンバイ、ミヤマアキノキリンソウ、ムカゴトラノオ、ウメバチソウ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンフウロ、センジュガンピ、シモツケソウ、ミヤマハナシノブ、ヤマハハコ、マルバダケブキ、セリバシオガマ、ミヤマシシウド、ハクサンボウフウ、トリカブト属…
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