《多忙です…ここのところブログ更新もままならず、今回の八ヶ岳報告もすでに10日前のことになってしまいました(苦笑)》
6/10~12日の八ヶ岳報告《赤岳編》です。
〈赤岳(あかだけ)〉(長野県茅野市・南牧村、山梨県北杜市)
■6/11(土)/曇り時々雨
美濃戸口10:25-北沢-行者小屋14:05<泊>
梅雨前線の北上で大雨の予報が出された6/11、12日。人、少ないだろな…と思いつつ、八ヶ岳の西の玄関・美濃戸口(標高1502m)へ入りました。
しかし、大学のワンゲルと思われる、女の子を含めた10人ほどのパーティが賑やか。これもブーム?若い人たちが来ると、山が活気づいて良いものです。
歩き始めの林道脇にいきなり…
ベニバナイチヤクソウ(紅花一薬草/イチヤクソウ科)!?…と感激したのですが、つぼみの数や花茎の色、葉の形などから判断すると、同じ仲間のコバノイチヤクソウ(小葉の一薬草)でしょうか。
確信は持てないのですが…ご存じの方がいたら、教えてください。
ミヤマザクラ(深山桜/バラ科)は咲き始め。
前夜の降雨の影響で、北沢は結構増水していました。
シカによって樹皮をきれいに剥ぎとられたシラビソ(白檜曽/マツ科)。まだ新しい。ここ八ヶ岳でも、樹皮をかじられた木や立ち枯れ木が、年々増えているような気がしてなりません。
中山乗越へ向かう標高2300m付近から、歩道上に雪が現れました。ここから先の樹林帯では、残雪があちらこちらに。
本日の宿・行者小屋(2340m)。
今晩の宿泊者は5人!(テントは10張以上ありましたが…)きれいな小屋は貸切状態で、食事も「これ山小屋の夕食!?」という充実ぶり。快適な一夜を過ごすことができました。(笑)
小屋番や同宿の人の話によると、登山者の多くは温泉のある赤岳鉱泉か、稜線上にある赤岳展望荘に泊まるとか。行者小屋も、良い小屋ですよ。
夕食後の19:00前からガスが切れ始め、西の空に夕陽を一瞬望むことができました。明日に期待しつつ、就寝。
6/12(日)/曇り
行者小屋4:55-地蔵尾根-赤岳6:20/6:40-文三郎尾根-南沢-美濃戸口10:45
出発前…
今朝はガスがとれ、横岳の岩峰群がよく見えます。 天候回復。予想通りの展開にニンマリ。
標高差約400m、急な地蔵尾根を登り切ったところが地蔵の頭。
お地蔵さんと、見事な雲海が出迎えてくれました。雲の上に浮かんでいるのは、奥秩父の山並み。
そして赤岳(2899.2m)頂上からは…
富士山が、絵画のよう。
気温7℃。風速5mほどの西風が吹き、じっとしていると身体が冷えます。パンをかじって、そそくさと下山開始。
足元では…
キバナシャクナゲ(黄花石楠花/ツツジ科)のつぼみが、もうひと息でした。
日本で最も標高の高い場所に生育するシャクナゲですが、私はまだ開花したものを見たことがありません。花期の6月下旬~7月中旬って、ちょうど梅雨期にあたり、これまであまり山へ入ることがなかったんですよね…。
この時期の八ヶ岳は、北海道と本州の一部にのみ分布するツクモグサ(九十九草/キンポウゲ科)が咲くことでも有名(残念ながら今回はお目にかかれませんでしたが)。行者小屋で同宿だった年配の男性は、この花の写真を撮るために、毎年この時期に八ヶ岳を訪れているとのことでした。シーズン前の静かな時期に、自分なりのテーマをもって登る-何て味わい深い山の楽しみ方でしょうか。
そして私も…
憧れのホテイラン(布袋蘭/ラン科)に、初めて出逢うことができました。
高さ10~15cmの花茎の先に、2~3cmほどの繊細な花。こんなに小さな植物とは…実際に見るまで知りませんでした。
紫がかった濃緑色の葉。表面のちじれた感じも、独特の存在感です。
その美しさゆえに盗掘の標的にされ続けてきた絶滅危惧種。この場所のホテイラン群落は、「秘密」→「公開」へと、舵を正反対に切ることで保護の徹底を図っています。現在は新聞などでも紹介され、自生地がロープや札で明示されています。
周囲には、写真を撮るカメラマンやハイカーの姿が途絶えることはありませんでした。多くの人たちが見守ることで、希少な動植物やその生息環境を守っていく-今後、自然保護の一つのカタチになるような気がしました。
梅雨の八ヶ岳の魅力にふれることができた三日間でした。
おわり
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