15日、仕事の下見で奥秩父/甲武信ヶ岳(こぶしがたけ・2475m)を訪れました。
その名の通り、山梨県山梨市・埼玉県秩父市・長野県南佐久郡川上村の3県にまたがり、富士川、荒川、信濃川の分水嶺としても有名。「甲武信は奥秩父のヘソと言いたい山である。甲州、武州、信州から、その川の源を深く探っていくと、どちらからもこの山の頂上に出る、というのも面白いではないか」(「日本百名山/深田久弥著」)。
秋晴れの下、今回は信州側の信濃川源流域・千曲川(ちくまがわ)を辿って頂上に立ちました。昨日の茅ヶ岳に続き、Nさんが同行。
・天候/晴れ
・行程/(清里~車~)毛木平P6:25/6:45-ナメ滝8:30-信濃川水源地標9:40/9:50-奥秩父主脈縦走路10:05-甲武信ヶ岳10:25/10:30-甲武信小屋10:42/11:15-甲武信ヶ岳11:30/11:45-水源地標12:10-ナメ滝12:45/12:50-毛木平P13:55(~車~中央道・須玉IC~八王子IC)
毛木平(もうぎだいら・標高1460m=国土地理院地形図より、以下同)駐車場。気温3℃は冷え込みました。
カラマツやカエデが色づき始めた森林(もり)へ。
ハウチワカエデ(羽団扇楓/カエデ科)
登山道は…
ひたすら千曲川源流沿いを行く。そして…
標高2230m。
この場所が、千曲川・信濃川の水源地。
澄みきった水が、苔むした林床の下から湧き出していました(真ん中、黄色い鎖の左下辺り)。口に含むと、冷たくて甘露水のように甘い!
甲武信ヶ岳北面で産声を上げたこの千曲川は、長野県から新潟県に入ると「信濃川」と名前を変え、越後平野を経て日本海へと注ぎます。流路延長367kmは、日本最長(参考:国土交通省HP「河川」)。
明治、大正、昭和を生きた英文学者で登山家の田部重治(たなべじゅうじ)氏が、著書「日本アルプスと秩父巡礼」の中で「渓谷と森林の美の代表格」と称した奥秩父の大きさと深さを実感。
水源を過ぎると…
コメツガ、シラビソ、トウヒ…亜高山帯針葉樹林の急登に。
奥秩父主脈縦走路へ。ここで、甲武信ヶ岳と初対面。
ナナカマド(七竈/バラ科)が鮮やか。
山頂。15℃。
西に国師ヶ岳(こくしがたけ・2591.8m=左) と金峰山(きんぷさん・2595m=右奥)。その肩越しに南アルプス/白峰三山(真ん中奥)の姿も。
北は、来し方千曲川源流域の奥に八ヶ岳。連峰北端の蓼科山~南の編笠山まで、はっきりと確認することができました。
そして南には富士山。
秋晴れの絶景が、広がっていました。
アカバナヒメイワカガミ(赤花姫岩鏡/イワウメ科)
挨拶のため、山頂南側直下にある甲武信小屋(2350m)を往復。
奥秩父らしい、深山の雰囲気が似合う小屋。ご主人の話によると、今年の甲武信ヶ岳周辺の紅葉は10日ほど遅れ気味とのこと。
往路下山。
甲斐駒ケ岳(かいこまがたけ・2967m)の夕暮れ。
(山梨県北杜市高根町より)
信濃川を行く登山道、太陽の光が眩しいですね。こちらまで目をつぶってしまいそうです。湧き出ている甘い水が、いや、
天然水と言ったら良いのでしょうか、とても透き通っていますね!一見、水があるか分からないぐらいです。
私は山の天然水は実際に飲んだことが無いんですよ。透明で美味しそうに見えるんですが、水に「甘い」など味があるものなんですね。
山頂の写真に写っている青空、とてもきれいです。こんなにきれいな青空見たことないです!青空だと、遠くまで見えますね。
山頂から見える富士山、凄く整った形してます。もともとはこんなにきれいに整った形はしてなかったそうですね。何回も何回も噴火が起きて、今の形になったそうです。何年か前に本で読みました(^。。^)/実際に行ってみたいです。
九鬼山が催行にならなかったら、冬山のメールさせてもらいます。宜しくお願いします。
いつもありがとうございます。書きたいこと、少しづつコメントもらえればよいですよ。(笑)
信濃川源流の水、透明すぎて?私も一瞬わかりませんでした。口に含むと「甘く感じる」のは、カルシウムやマグネシウムといったミネラル分が少ない軟水だからでしょうか…ただ感じ方には、個人差があると思います。
山で見る空は、時に深く濃い青に見えることがあります。確かに街中ではお目にかかれない色合い…これは宇宙に近いせいでしょうか?
富士山のこと、よく勉強されていますね~そう、富士山は、ほぼ同じ噴火口から何度も噴火を繰り返し、流出した溶岩が堆積してできたコニーデ型火山(成層火山)なんですよ。Yuunaさんもぜひ富士山を訪れて、ご自分の目で確かめて見られては?
行きたい山があり過ぎて困る気持ち、私にもよくわかります。山を愛する人は皆そんなものです(笑)。大切なことは、焦らず、じっくりと地力をつけてステップアップしていくこと。
岩場講習、素晴らしいじゃないですか~!応援しています。
冬山の件、いつでもお問い合わせくださいね。
富士山、いつか本当に訪れてみたいです。